パーマ工程で1剤で還元した後、中間水洗で1剤を流し還元を止めてから2剤で酸化させる。
そう中間水洗をすることで1剤の還元剤を流して、還元をストップすることができると考えられていたのです。
これがパーマ理論の基本中の基本だったのですが、今から10年以上前、2014年に場末のパーマ屋がこんなことを言い出しました。
「いくら中間水洗をしようが、髪の中のイオン化されてない還元剤は流れません!」
パーマの反応物質で流れるのはイオン化されてる還元剤と反応で出来たジチジグリコール酸だけです。
中間水洗後は髪の中では残留したイオン化してない還元剤がイオン化しますし、減少したジチジグリコール酸がまた増えていこうとします。
そうすると、より還元は進行するということになります。
そう… 本当のパーマの中間水洗は還元をストップするものではなく、還元を進行させるものだったのです。
前回の記事↓
DO-Sでパーマや縮毛矯正、カラーの際にダメージさせる確率を減らせるものはありますか?
こちらの質問の2つ目にお答えしましょう
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2つ目はパーマの際の中間水洗について質問です。
・水洗では還元剤は流れない。
・かかりが緩い際に促進のために水洗する。←冷水より熱湯のが促進される
・それで足りないなら熱当てて還元促進
というのは認識しました。
メーカーさんに質問するとスポイドの水だと表面の薬をとってるだけで、アルカリが残るのでシャン台水洗と言われて←ドSさんと新井先生の方が詳しいとは思いますが、アルカリで言えばどうなんだろうと水洗のやり方を迷ってます。
その理由は今クリープ(応力緩和)前提で薬剤選定してパーマしてます。
クリープ前提なので通常の自分の薬剤選定より 2段低いスペックを選定して、熱入れしたら還元力が上がるgmtを2%ほどいれ還元上げてます。(チオ50的な感覚で使ってます)←オ◯◯◯◯◯の◯◯◯◯を使っていて、ハードとソフトの差は、還元値はほぼ一緒phが9か7か。アルカリ度が5なのか0.3なのかだけです。
3分放置後に熱湯でスポイド水洗、その後ホットタオルにキャップ。加温機で湿熱+乾熱 4〜7分もう一回冷水でスポイド水洗、W酸化としてます。
ただの還元パワーではあるのですが、アルカリ度も通常より下がれてダメージも少ないわりに、還元してるためパーマの持ち物上がった気はします。
あと良い意味でアルカリ度が少ないため乾かしたとき良い感じにほぐれてパーマが残ってくれるため
ゆるふわはワックス仕上げ、ウェーブはムース仕上げと2wayにできて良いと思ってるのですがこのような場合は水洗はどのように考えるといいでしょうか?
宜しくお願い致します。
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はいはい!
まずね、、、新井先生のいうスポイド水洗と、場末のパーマ屋(DO-S式)での水洗は効果が全く違うからね。
新井先生のスポイド水洗っていうのは、この記事を読んで欲しいんだけど↓

このようなスポイドを使って↓
ロッド一本にたいしてほんの2〜3滴程度の水を与えて(ポタポタ垂れない程度)、内部のジチオジグリコール酸を急増させることで、パーマの反応をリバースさせて S-Sを再結合させる(酸化) というものなんだ。
ちなみにこのスポイド水洗ではジチオの増加量が安定しないので、DO-SではR-STOP(ジチオジグリコール酸水)を塗布して直接ジチオを増やすように改良したんだね。
そう新井先生のいうスポイド水洗は 酸化の促進 ということなんだよね。
そしてDO-S式のスポイド水洗というのはこれか↓もしくはシャンプー台で行う
ほんとはアプリケーターというのだけど、美容師さんによっては「スポイド」とか「スポイト」とかいう人もいるのです(ある意味業界用語?)
このあたりの記事を読んで欲しいんだけど↓
メンズのツイストスパイラルパーマがかかりすぎてしまいました…

DO-S式ではアプリケーターやシャンプー台である程度の水量で水洗をするんだけど、、、
これは水洗で髪から流れ出ることができるジチオジグリコール酸を流すことでパーマの反応を進行させてあげる目的なので 還元の促進 を目的にしてるんだね。
ジチオ流しによる還元の促進!ここらの詳しい原理はこのあたりの記事を読むといい↓
そう新井先生のいうスポイド水洗はS-S再結合(酸化)を良くするためのものなのですが、場末のパーマ屋のいうスポイド水洗は全く逆でS-S結合をもっと切断させる還元を促進する方法なんですね。
君がメーカーさんに聞いた↓
>メーカーさんに質問するとスポイドの水だと表面の薬をとってるだけで、アルカリが残るのでシャン台水洗と言われて
たぶんこのメーカーさんはいまだに中間水洗は1剤のアルカリや還元剤?を流して、酸化をしやすくするという考え方なのかもしれないね(汗)
>ドSさんと新井先生の方が詳しいとは思いますが、アルカリで言えばどうなんだろうと水洗のやり方を迷ってます。
DO-S式の還元の促進を目的にした水洗の場合は、アルカリが残ってたほうがより還元進行しやすいので、アプリケーターでポタポタ流れるように水洗するか、シャンプーブースで流す場合は弱めの水流で行います。
ちなみに還元の進行を強くしたい場合はアルカリ水(応力緩和水やP-SET)をお湯で薄めて温かいアルカリ水で水洗する場合もあります。
DO-S式の還元促進のための水洗では、アルカリはできるだけ流さないほうがいいんだよね!
あと…
その後文章を読んでみたんだけど、、、
>クリープ前提なので通常の自分の薬剤選定より 2段低いスペックを選定して、
クリープ・応力緩和ってのはどういう理論だと思ってるのかな???
あとアルカリとパーマのかかりやダメージとの関係性もすこし勘違いしてる感じだよね、、、
ま〜あまり長くなると余計にこんがらがっちゃうのでここらは次回また説明するね。
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