髪質改善カラーのメテオカラーってどんなもの?
髪質改善メテオ(METEO)カラーはヘアカラーリングをしながら、酸熱トリートメントと同じグリオキシル酸・レブリン酸などの成分が髪の内部の骨格を整え、ツヤと手触りを向上してダメージレスで染める事が出来るメニューです。
髪質改善カラーメテオを施術すると、どんなにヘアダメージした髪でもハリコシが出て艶々でしっとりサラサラの美髪になれる事が出来ます。
んじゃ今日の読者の美容師さんからの質問ね
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こんにちは ジィジ様
いつもブログの方を拝見して勉強させていただいてます
お忙し中と思いますが今回は質問させて頂きたいことがありましてメールさせてもらいました 最近、髪質改善カラーメテオなるものを目にするようになってきたのですがこれはどう言ったものなでしょうか?
自分がみた感じだと巷にある酸熱系なのかなと思っているのですが、お時間がある時にでもご教授いただけたら幸いです。
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はいはい!
髪質改善カラーメテオ?メテオカラーをGoogleで調べてみたら
◎グリオキシル酸
◎レブリン酸
◎グリオキシカルボシステイン
◎グリオキシロイルケラチンアミノ酸
◎ソルビトール
が主な成分であることがわかった。。。
この成分を見ると・・・
グリオキシル酸とレブリン酸は酸熱トリートメントなどの髪質改善メニューで使われてる成分だし。
グリオキシカルボシステインとグリオキシロイルケラチンアミノ酸はグリオキシル酸と同じような働きのある成分(特許の関係で代替品やグリオキシル酸の濃度調整のために配合するメーカーさんが多い)
ソルビトールは、食品の甘味料に使われてる糖アルコールの一種なんだけど、ヘアケア商品に使うと保湿剤、保水剤、湿潤剤、柔軟剤って感じの成分で、簡単にいうと、髪がしっとりと柔らかくなる成分だね。これは極々普通にヘアケア商品に使われてる感触向上剤なんで気にしなくていいです。
ま〜 これでわかると思うけど… 君の想像どおり
髪質改善メテオカラーの成分は 酸熱トリートメントと同じですネ!
ただね、、、ヘアカラーと酸熱トリートメントを同時に施術しちゃうと、その時はヘアカラーでの髪の傷み自体も感じないような綺麗な髪になったりはするのですが、後日かなりヘアダメージしちゃう場合があるので注意が必要ですし、本来はヘアカラーリングと酸熱トリートメントを同時施術すると、色素がアミノ基に押し出されて褪色しやすかったりとか、ちょい相性が悪い場合も考えられます。
髪質改善メテオカラーのグリオキシル酸の反応の仕組み
髪質改善カラーメテオや髪質改善ヘアエステメニュー等で『酸熱トリートメント』とか『水素トリートメント』と呼ばれたり、イミノ結合(イミン結合)で行う反応結合型ストレートパーマや縮毛矯正などとも言われる【グリオキシル酸】や【レブリン酸】という成分を使用するメニューの理論は…
まず、グリオキシル酸等を毛髪に塗布すると
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髪の内部に水素分子(H)を2つ持ってるアミノ基が浸透します。
この時にアイロンで加熱するとアミノ基の水素が酸素と結合し水蒸気となり蒸発し、アミノ基同士がイミノ結合という結合をして髪のシスチンに吸着します。
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ここで注意して欲しいのが、アミノ基同士はイミノ結合でくっつきますが、髪の毛のシステインに結合する訳ではありません。
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グリオキシル酸等のイミノ結合されたアミノ基たちは髪質やダメージ具合などの条件により個人差がかなりありますが、一定期間(通常2〜3週間程度)髪のシステインに吸着してダメージホールを埋めてダメージを誤魔化してくれます。
これらの酸熱トリートメント等のグリオキシル酸によるトリートメントはアミノ基(NH2)が内部まで沢山入るので、ちょっとした癖毛程度なら少しストレートぎみに形状変化するぐらい効果があり人気も高いですし、髪質改善メテオカラーなどではヘアカラーでの髪の傷みを感じさせない事も可能だと思います。
ただし、高温のアイロン処理による架橋やイミノ結合など強い反応を使わないといけないので髪質やダメージ具合によっては髪にかなりの負担がかかりヘアダメージが増加してしまうケースもあります。
このような理論で行われる最近の髪質改善トリートメント系は内部補強、ダメージホールの穴埋め効果も高いのですが、髪質やダメージ具合によってはアミノ基の過剰反応等によって逆に髪の毛が損傷される症例もあります。これが「酸熱トリートメント 痛む」とかで検索するとよくある酸熱トリートメントでのヘアダメージなのです。
あと、これらの髪質改善メニューや酸熱、水素トリートメント等で特に気をつけないといけないのはこれら内部補強でのトラブルではなく、ツヤサラに見せるための【持続性のある表面コート】によるヘアダメージなのです。
髪質改善メニューやサロントリートメントは髪を傷めます!
これは髪質改善メテオ(METEO)カラーや酸熱トリートメントに限ったことではないのですが、こういう持続性の良い髪質改善メニューやサロントリートメントは見た目を綺麗に見せたり、毛染めでの髪の傷みをわからなくしたり、トリートメント成分を流出しにくくするために、強い表面コーティング(皮膜処理)をするのですが、こいつが髪の毛をよりダメージさせてるんですね。
※髪質改善メニューでツヤサラ美髪に見えるのは強い表面コート(皮膜、被膜)のおかげです。
ちょいとこのブログ記事を読んで欲しいのですが↓
トリートメントは髪を傷めます!その仕組みとヘアダメージする原因とは?
髪質改善メニューなどで非常に強力な表面コーティングをすると、髪の毛の水分調整が上手くできなくなり髪の命と言われる『結合水』が減少しダメージホールが増えどんどんヘアダメージしていくのです。
このようにツヤサラに見せるための強い表面コートだけでも少しづつヘアダメージするのですが…
髪質改善カラーメテオなどのようにヘアカラーやパーマ、縮毛矯正と、同時もしくは直後にこの強い強い表面コート処理をしてしまうと、もっともっとヘアダメージしてしまうのです!
同時、直後に髪質改善メテオや酸熱トリをしてはいけない理由
髪質改善メニューや酸熱や水素トリートメントなどは髪の内部に浸透させた成分を流出しにくくするためやツヤサラで綺麗な髪にするために【強力な表面コート】をします。
この【強力な表面コート】だけでも髪の命と呼ばれる結合水が減少してしまい徐々に髪の毛はダメージしていくのですが、ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正と同時や施術直後に【強力な表面コート】をすると特に激しくヘアダメージしちゃうこともあります。
それはなぜかというと・・・
ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正というのは化学薬品の反応で髪のメラニン色素を破壊して明るくしたりケラチンタンパク質を切断して形状を変えたりするのですが、、、
強いアルカリ剤や還元剤、酸化剤などの 髪を損傷させる有害な薬品 を多く配合してます。
これらの有害な悪い成分たちは髪の中に浸透して化学反応を起こし髪の色素を破壊したりシスチン結合を切断したり再結合させたりしてるのですが、どうしてもこれらの悪い成分は髪の中に残留してしまいます。
※たとえばヘアカラー剤などに使われてる強いアルカリ剤などは2週間程度残留するケースも報告されています。
毛染めやパーマ、縮毛矯正を施術直後、それらの悪い成分が髪に入ったままの状態で【強力な表面コート】を貼っちゃうと内部の悪い成分が出にくくなり長期間残留して髪の毛を傷めつけてしまいます!
だからヘアカラーやパーマ、縮毛矯正等の薬剤を使用するメニューをした直後に髪質改善メニューやサロントリートメントなどを行うと、よりヘアダメージしてしまいます。
ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正を施術した後は、髪質改善メニューや酸熱トリートメント類は髪の毛を痛めつけてしまうので絶対にしないようにしましょう。
まずはアルカリ中和剤や酸化剤除去剤を使用し… オーガニック、無添加やアミノ酸系のマイルドシャンプーの使用は避け、残留薬物をしっかり落とすタイプのシャンプーを使用して、出来るだけ早く髪を傷める有害な残留物質を取り除く方がヘアダメージは少なくなると思います。
シャンプー・トリートメントの解析やランキングサイトでおすすめされてる商品は良いの?
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※こちらは2023年4月17日のブログ記事をリライトしたものです。
カラーやパーマのヘアダメージにはアルカリ中和、除去するのが大切!
間違いだらけの髪質改善!理美容師さんのためのシャンプーと薬剤の話
【髪質改善】DO-Sすっぴん髪・素髪ヘアケアでヘアダメージ修復
ヘアカラーやパーマ、縮毛矯正等の有害な残留物質を除去するシャンプーとは?
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