ヘアカラーを塗布した時に熱を持ち出し泡立つようになる時があります

理美容師さんからの質問

ヘアカラー剤を塗布した時に髪の毛が熱を持ったり、泡立つようになった経験はありませんか?

ヘアカラーリング(毛染め)やブリーチ(脱色)をしてて、毛先まで全体的に薬剤塗布したときなどに泡立った経験がある美容師さんも多いですよね。

あとヘアカラーや縮毛矯正の2剤で過酸化水素水(オキシドール)を塗布した時に髪が熱をもつような感じに暖かくなった経験をお持ちの理美容師さんも多い筈です。

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今日の美容師さんからの質問ね

・・・・・・・・・・

いつも楽しく拝見しております。

質問なのですが、最近カラーを毛先に塗布した時にたまに、熱を持ち出し、泡が立つような感じになる時があります。

発色や仕上がりも思ってた色と違う感じがしますし、普通はこうならないので怖いです。

何が原因として考えられますか?

他の方に相談したときは、エコキュートを使ってる人に多いよと言ってましたが、、いつもシャワーしてる水でこういう事が起きるのでしょうか?原因と対策が知りたくメールさせて頂きました。

よろしくお願いします!

・・・・・・・・・・

はいはい!

まずね、エコキュートは全く関係ないと思うよ(笑)

エコキュートは屋外の空気から熱を集めて、その熱を利用してお湯を沸かすって機械の事なので、それで沸かしたお湯に違いは全くないからね。

 

なんでカラー剤を塗布した時に泡立つのかというと…

ヘアカラー2剤の過酸化水素水(オキシドール)の酸素が溶け出して泡立ってるんだよね。

ヘアカラー2剤の過酸化水素水ってのは化学式でいうとH₂O₂で表されるんだけど、水(H₂O)に酸素(O)が一つくっついた化合物。

 

ヘアカラーリングの原理としては…

この過酸化水素水の水とくっついてる酸素がアルカリと反応すると髪のメラニン色素を破壊して脱色(ブリーチ)して髪を明るくするし、カラーリング剤の色素と反応し酸化させて発色させるんだよね。
そう毛染めで行われてる脱色も発色も、2剤の過酸化水素水の酸素とアルカリや色素の化学反応で行われているのです。

そしてなんでこの酸素が溶け出して泡立ってしまうのかというと…

なんらかの原因で、過酸化水素水から余計に多くの酸素が発生してしまったとか、化学反応で脱色や発色に使われなかった酸素が残ってしまったって事なんだよね。

ま〜簡単にいうと、泡立ちも熱を持つのは過酸化水素水の酸素が多く発生しすぎたか、未反応の酸素が残ってしまったか!ってことだね。

 

なんで過酸化水素水の酸素が多く発生したり未反応の酸素が残ってしまうのかっていうと…

◎過酸化水素水はアルカリ性で活性するのでアルカリが強すぎた場合に必要以上に酸素が発生してしまった。

◎ヘアカラー剤の色素量のわりに過酸化水素水の濃度が濃かった時とかに色素が反応してしまった後も酸素のみ残ってしまったような場合。

等がよく考えられます。

 

たとえば、ヘアカラー1剤の色素量的に本来は過酸化水素濃度が3%程度で良いような場合なのに6%の高濃度の薬剤を使っちゃったとか… ヘアカラー剤の1剤が強いアルカリ性なんだけど、シンプルになにかでアルカリ残留してるとか? 、混ぜる時に1剤の量が多くて2剤のオキシが少ないとアルカリ性が強くなりすぎたりしてオキシの反応が強くなりすぎて多くの酸素が発生してしまったりする場合もある。

んで対策としては、、、

  • 髪の毛を水で濡らしてウェット状態で塗布する
  • 2剤のオキシの濃度を下げる(水で薄めて混合する)
  • ヘアカラー剤をアルカリの低いタイプに変える
  • 施術前のアルカリ残留が考えられる場合はアルカリ除去してから染める

などなど、、、ヘアカラー剤のアルカリを低くしたり、オキシ濃度を薄くするなどの工夫をすれば泡立ったり熱を持つのはかなり軽減できると思うよ。

ただ、少々泡立つとか少し熱くなる程度なら、酸素が抜けてるだけなのでヘアダメージの心配はそんなに気にすることもないし…どちらも染まりが少し悪くなったり、持続性が落ちたりする場合も考えられるので注意も必要だけどね。

 

ヘアカラーでブクブク泡立つ謎・・・②

今さら聞けない理美容師業界の専門用語

 

※2024年2月14日の記事をリライトしたものです。

 

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