ヘアカラーリングやパーマ、ストレートパーマ、縮毛矯正などは強いアルカリ性の薬剤を使うので髪の毛をダメージさせてしまう。
そこでそのような強いアルカリ性の薬剤を使用した後は、アシッド剤や酸リンスと呼ばれる処理剤でアルカリを中和し髪の等電点である弱酸性に戻そうとするのが大切なのです。
でも実際のアシッド剤や酸リンスは酸度と呼ばれるアルカリを中和する力が弱くてほとんど中和できなかったり、pH2程度の強い酸性なのが酸性にいきすぎて過収斂というのをおこしダメージする場合もあるのです。
そこで場末のパーマ屋では酸度が通常の数十倍も強くカラー剤やパーマ剤等のアルカリを中和できて、pH5の弱酸性で過収斂しないアシッド剤を開発したのです。
んじゃ今日の美容師さんからの質問ね
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初めまして、〇〇で美容師をしております。
3点お伺いいたします
①パーマ液 ph 8.8 アルカリ度 5以下 この場合、1液80cc使用に対して、アシッド何ccで中和できますか?
②何分くらいで中和されますか?
③毛髪がすでに酸性領域で膨潤軟化されていると仮定した場合で、DO-Sアシッドをパーマ液に添加して、モノエタノールアミンを中和した状態の薬剤を作ったとします。 ph値が酸性に傾くと L-システインは作用しなくなると思われますか?
お忙しいとは思いますが、ご回答の程どうぞ宜しくお願い致します
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まず質問のアシッドですが、弊社の『DO-Sアシッド』のことでいいですよね?
DO-SアシッドはpH5の弱酸性なのに酸度が80ml程度もあり、他社のアシッド剤(pH2前後、酸度はすごく弱い)とはまったく違いますのでこちらの質問は弊社のDO-Sアシッドを原液で使用した場合で考えていきます。
DO-Sアシッドに関する詳しいことはこちらの記事を読んでください↓
①パーマ液 ph 8.8 アルカリ度 5以下 この場合、1液80cc使用に対して、アシッド何ccで中和できますか?
これはわかりません。
まずこの使用してるパーマ1液のアルカリ剤の種類や濃度(配合量)がわからない(モノエタノールアミンやトリエタノールアミンとかアンモニアとか)のでなんともいえませんし。
そもそも髪の毛に塗布した状態で考えるなら、1液80ccといっても実際髪の毛にはどのぐらいの量が浸透してるのか個人差が多いですし、その時の温度(気温)や湿度、また髪の状態(ダメージ、キューティクル、太さ、硬さ等)などでもかなり変化しますし…
そもそもパーマ剤1剤をつけた後に中間水洗したり2剤塗布などをするのでアルカリ剤が髪の中にどのくらい残留してるのかがわかりませんからね。
一般的な施術内容や髪質等で考えたら、この程度のパーマ1液なら全体に行き渡る程度の原液DO-Sアシッドを使えばその時の中和は十分にできるとは思いますけどね。
※アルカリ除去はDO-Sシャンプーの仕事です。
詳しくはこちらの記事で↓
カラーやパーマのヘアダメージにはアルカリ中和、除去するのが大切!
②何分くらいで中和されますか?
これもわかりません。
理由は①の理由と同じですが、一般的に考えたら髪に塗布して1〜5分程度で十分だとは思います。
ま〜基本的にDO-Sアシッドでパーマやストレートパーマ、縮毛矯正などのアルカリ中和を考えるのなら…
まず一番大切なのは、必ず2液(酸化剤)処理をした後でDO-Sアシッドを塗布することです。
そしてDO-Sアシッドがそこらへんのアシッド剤と違うところは、酸度がとても強いのに弱酸性(pH5)で出来ているということです。
一般的なアシッド剤や酸リンスはpH2程度の強酸性のものがほとんどなので塗布量や濃度、放置タイムを間違えると過収斂してしまい髪が傷みやすくなったりしますが、DO-SアシッドはpH5の弱酸性なのでつけ過ぎても放置タイムが長くても、過収斂の心配もなくダメージしませんので濃度や放置タイムはさほど気にしなくても良いのです。
③毛髪がすでに酸性領域で膨潤軟化されていると仮定した場合で、アシッドをパーマ液に添加して、モノエタノールアミンを中和した状態の薬剤を作ったとします。 ph値が酸性に傾くと L-システインは作用しなくなると思われますか?
まずパーマや縮毛矯正で毛髪が膨潤するというのはアルカリと還元剤、軟化はアルカリで起こる現象なので、酸性領域で膨潤軟化する事自体が考えられません。
パーマ1剤に使われてる L-システインやN-アセチル-L-システインなどはいそもそもアルカリ性でないと還元力はとても弱いので、DO-Sアシッドを混ぜて弱酸性にしてしまうとほとんど還元(作用)はしないと思いますよ。
本当にアルカリ中和が可能な酸リンス?DO-Sアシッドは希釈する?
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