ずいぶん昔のお話になるが
お医者さんが 治療方法を
決めるのと同じように・・・
基本的に パーマの手法や種類について
お客さんに選択権を与えない
おまかせ美容師のぢ〜ぢは
作るヘアスタイルで
ぢ〜ぢが最適だと判断したパーマをする。
デジタルパーマが出来た頃は
当時のぢ〜ぢの作るヘアスタイルが
デジタルパーマ向きだったので
パーマをかけるお客さんの8割程度は
デジタルパーマでかけておったんよ。
当時のデジタルパーマは初期型で
ロッドが防水型ではなく 1剤後に乾燥させ
2剤と塗布する前に ロッドオフして
オキシの2剤をつけて シングルピンとかで
カール形状のまま固定していた。
その頃は なにも思わなかったんだが
これが どっかん酸化法 だったんだよね♩
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ぢ〜ぢの愛孫 きぃちゃん&ひまり
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んじゃ 今日の読者さんからの質問ね
・・・・・・・・・・
先日はお忙しい中、質問へのご回答どうもありがとうございました。
髪密度の低い人へのパーマの再現性に ドッカン酸化が有効 とのことで、
それについて一点お聞きしたいことがあるのですがよろしいでしょうか?
ウェット状態での酸化は濡れた時のかかりが一番良く、
ドライ状態での急速な酸化は乾いたときにもパーマがしっかりと出やすいですが
その ”乾かした時にもパーマが出やすい性質” は
高熱を使わないWガラス化パーマにおいても、
かけたあと 長期的 に有効なのでしょうか?
デジタルパーマみたいに 高熱でのタンパク編成も含めたドッカン酸化は、
乾かした時にパーマが強く出るような感覚がいつまでも続いてますが、
この場合はどうなのでしょうか?
それと早速、ケラチン結合の
トリートメントを購入させていただきました。
縮毛矯正や デジパーなど、
熱を加える施術の前(一剤を流した後)に
トリートメントを軽くつける といった流れは、
2剤での酸化の際に 特に支障はなかったでしょうか?
もし大丈夫でしたら、プレクリープパーマなどの
低温でも有効でしょうか?(ロッドを巻く前に)
細かいことで申し訳ございませんが、
またお手すきの時に教えていただけると幸いです。
・・・・・・・・・・
ホイホイ!
前回の質問はこれだったよね!?
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んで 今日の質問は どっかん酸化だね
>ウェット状態での酸化は濡れた時のかかりが一番良く、
ドライ状態での急速な酸化は乾いたときにもパーマがしっかりと出やすいですが
その ”乾かした時にもパーマが出やすい性質” は
高熱を使わないWガラス化パーマにおいても、
かけたあと 長期的 に有効なのでしょうか?
まずね どっかん酸化の理論ってのは
ウェット状態での薬剤反応は 濡れた時に出る
ドライ状態での薬剤反応は 乾いた時に出る
これが 基本中の基本!
あと 薬剤反応はウェット状態でないと起こらない!
ってのもあるので カラッカラに乾いた時じゃなく
どっかん酸化して 髪が濡れていく初期の酸化なんだね。
だから 反応の遅いブロム酸では どっかん酸化は不可能で
反応の素早い 過酸化水素水(オキシ)じゃないとダメなんだ。
そして このどっかん酸化では 反応時は
クーリングして熱は冷ましてから行うのも 基本なんだね。
んでね
君が言うように このどっかん酸化で
濡れてる時と乾いた時の ウェーブ差は
60度以下で加温する エアウェーブより
高温加温のデジタルパーマ のほうが
より効果が 顕著にあらわれるんだよね。
ただね・・・
これは どっかん酸化 での
ウェット状態での薬剤反応は 濡れた時に出る
ドライ状態での薬剤反応は 乾いた時に出る
っていう反応とは あまり関連性がないんだね。
っていうのも デジタルにしろ エアウェーブにしろ
乾燥してる状態から 酸化反応をしているので
どちらも ドライ状態での薬剤反応は 乾いた時に出る
っていう 基本法則は行ってるんだよね。。。
だから
>その ”乾かした時にもパーマが出やすい性質” は
高熱を使わないWガラス化パーマにおいても、
かけたあと 長期的 に有効なのでしょうか?
ってのも 有効 ってことになるんだね。。。
そう エアウェーブでも 乾燥させて ドッカン酸化することで
乾いたときにウェーブは持続しやすくななってるんだね。
>デジタルパーマみたいに 高熱でのタンパク編成も含めたドッカン酸化は、
乾かした時にパーマが強く出るような感覚がいつまでも続いてますが、
この場合はどうなのでしょうか?
タンパク質の熱変性 と ドッカン酸化
この二つは わけて考えないといけないんだね。
ここで ガラス転移 TG温度 って お話になるんだが
これを説明しだすと 長〜くなるので また今度にするけど・・・
エアウェーブの場合は 温度が低いので
タンパク質の熱変性は起こさない・・・
だけど ドッカン酸化は 関係ないので
ドライでのウェーブ維持の反応は起こる
んで
デジタルパーマの場合は ドッカン酸化の効果もあるし
高温でのタンパク質の熱変性の効果もプラスされて
より しっかりとしたカールが持続されやすいのだ。
高温で起こる タンパク質の熱変性と
ドッカン酸化は 違うものだからね!
>それと早速、ケラチン結合の
トリートメントを購入させていただきました。
縮毛矯正や デジパーなど、
熱を加える施術の前(一剤を流した後)に
トリートメントを軽くつける といった流れは、
2剤での酸化の際に 特に支障はなかったでしょうか?
もし大丈夫でしたら、プレクリープパーマなどの
低温でも有効でしょうか?(ロッドを巻く前に)
DO-S トリートメントSPを 縮毛矯正や
デジタルパーマの中間処理等で使用する場合だね。
ま 現在のケラチンは高分子なので
髪の内部までは浸透しないはずなので
さほど問題は無いと思うし
発売前の検証でも あまり2剤の
邪魔はしないという 結果も出てるんだが・・・
ただ すんごく厳密に考えたら
2剤での酸化の時に あの加水分解ケラチンが
髪の毛のシスティンと SS結合をしてしまうってことも
ありえない お話では無いんだよね。
そりゃ この反応は 本物のSS結合なんで
問題ないといえば 無いんだけど・・・
ただ 個人的には
やはり 本来の髪の毛のケラチン同士
SS結合のほうが 良いと思うんだよね。
だから 場末のぢ〜ぢの持論では
縮毛矯正やパーマをすれば どうしても
いくらかのシスティンは SS結合できずに
切れっぱなしで残ってしまう。
そいつを SS結合してしまうケラチンで
少しづつ 結合させて 補ってあげる!
そう あまり パーマや縮毛矯正の工程で使うんじゃなく
普段のヘアケアで使うもんじゃないかと思うんだよね・・・
コメント
いつも的確なご回答、どうもありがとうございます!
こういった謎を一つ一つ解明することで お客さんにベストな仕上がりを提供し、
少しずつ過去最高を更新できた実感があります。
確かに、さかのぼってみると高温のデジパーも乾燥後に濡らしてから酸化したり、ブロムで酸化すると
ただの過還元で終わってしまいますね。Wガラス化も、クーリングを改めてじっくりと時間を置こうと思いました。
結合ケラチンも、酸化の結合は 然るべき場所で繋がらせる方がいいですよね。
画像や記録はありませんが、おまけのサンプルローションで驚異的な結果が出ました。
お客さんも『明らかに今までと違う』とのことでした。
美容界の新しい夜明けですね! おめでとうございます!