酸熱トリートメントの反応結合の仕組みとは?

どS美容師に質問

髪質を改善する「酸熱トリートメント」

ストレートパーマでもない!従来のトリートメントでもない!反応結合型「酸熱トリートメント 」

グリオキシル酸で行う酸熱トリートメントで、髪内部の歪み・ガタつきを改善。

縮毛矯正・ストレートパーマのようにクセを伸ばすのではなく、グリオキシル酸が髪の細胞レベルに働きかけ、髪のケラチンタンパク質・繊維質を整えてくれます。

一般的にトリートメントというと「ダメージ部分に栄養分を与えていきましょう」というものですが・・・

この酸熱トリートメントは毛髪内部に浸透し酸性の力によって、毛髪の結合水を復活させタンパク質同士をつなぎ合わせる橋渡しの役割をしてくれます。

 

下図のように、グリオキシル酸と熱による脱水で、新たなイミノ結合が生まれ髪の内部を強固にしていくといった感じです。

 

 

んじゃ 今日の読者さんからの質問ね

・・・・・・・・・・・

いつもお世話になってます、都内に勤める美容師です。
前回は縮毛矯正について教えて頂き感謝してます。

2回目の質問ですが
お時間ある時によろしくお願いします。

いつも同期の美容師友達と
どSさんのブログ記事の話で盛り上がっています。

 

この前など こちらの記事での

科学反応で パチもん成分を
髪に 無理矢理くっつけたり

髪の中で 成分同士を
科学反応や 熱反応させて
連結させたりするんですよ・・・

これ絶対 ヘアダメージしてます!

この文章には本当に目から鱗でした。

 

今までトリートメント成分だからとか
この成分なら良いとか悪いとか
その程度に考えたいたんですが

どんな成分であろうがそもそも
髪の中で化学反応とか高温アイロンでの
熱処理などでヘアダメージするんですね。

 

薬品つけて200度でアイロンして
傷まない訳ないですもんね。。。

そう来たか!って感じですごく納得です。

今までサロントリートメントしてその時は
ウルツヤだけど翌月来店されたらなぜか?
前よりダメージが進行してる理由がわかりました。
いつも感動するブログをありがとうございます。

 

前置きが長くなりましたが今回の質問です

 

最近の記事でもよく出てきましたが
酸熱トリートメント、水素トリートメント、
髪質改善のグリオキシル酸での質問です。

 

こちらのサイトなんですが

ht⚪︎⚪︎p://⚪︎⚪︎e⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎.jp/o⚪︎⚪︎c⚪︎s/

このサイトにグリオキシル酸でのイミノ結合?
って言われるものの化学反応が書いてます。

 

自分らが考える程度では素晴らしい
トリートメント のような気がするのですが
この反応は実際に起こってるのでしょうか?

 

また このグリオキシル酸の結合は
どSさんが作ってるトリートメントSP
とかに含まれる結合するケラチンと
同じような理屈のようにも思うのですが
如何なものでしょうか?

専門的なお話ですがよろしくお願いします。

・・・・・・・・・・

ホイホイ!

 

サロントリートメント でなぜダメージするか?

強い表面コートによる 結合水の減少とか
キューティクルの退化や剥離とかもあるけど

そもそも 髪に薬品いれて
科学反応や熱処理する行為自体が
かなりの負担を与えてるってことだね♪

 

んで 今日の質問は
酸熱トリートメントの反応についてだね♪

 

君の教えてくれたサイトを見てみたよ〜

非常にわかりやすく よいページでした(笑)

 

んで 冒頭でその図は出したけど
もしかしてこのHPの方から削除依頼とかきたら
素直に速攻削除するので いつもの
ぢ〜ぢの汚い手書き図で解説していくね。

 

毛髪がダメージすると SS結合が少なくなります

この SS結合は シスチン結合とか
ジスルフィド結合とかいわれるので
良く覚えておいてね♪

 

そんで SS結合の減少した髪に
NH2 が入り

熱処理やドライで H2がとれて
N同士が結合するって 理屈だよね

 

 

こいつを ちょいと 拡大して考えよう

 

NH2 の水素分子が取れて
が結合するんだよね。

いわば SS結合じゃなく
NN結合って訳だよね〜!

 

どう 理解できた???

でも ここで
おかしいと思うとこがあるよね???

 

おかしいのは この部分だ

 

酸素(O)が 水素2個(H2)と反応し

水(H2O)となって

NNが結合するってのも

空気酸化なんかありえない

ジスルフィド結合じゃ〜

実際は起こり得ない現象だけど・・・

 

ま ここはイミノ基結合という

よくわからない結合なんで ま 目をつぶるとして・・・

 

 

そいつが いつのまにか

毛髪(黒い線)と結合してる・・・

 

どう考えても

そこが 結合する理屈が無い!

 

グリオキシル酸のNとNは 奇跡的に結合しても

そのNN が 髪の毛と 絶対に結合はしないのだ!

 

 

だから 実際はこんな感じだよね

画像の右のほうが正解ね ↑

 

NN は髪に結合なんかしない!

 

こんなもんがドライや熱処理で
髪の毛と簡単に結合してたら

従来のPPTなどの成分なんかでも
結合することになっちゃうでしょ・・・

 

 

グリオキシル酸で アミノ基が結合して

N-N結合(イミノ基)になったとしても

 

その N-N結合(イミノ基)が

毛髪と結合は 絶対にしない!

 

 

 

んで もうひとつの質問

>また このグリオキシル酸の結合は
どSさんが作ってるトリートメントSP
とかに含まれる結合するケラチンと
同じような理屈のようにも思うのですが
如何なものでしょうか?

 

DO-SトリートメントSPとかに
配合されてる特殊ケラチンだね。

これは 先日の記事で書いてるね

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ちょいと 図の感じが違うので
今回のグリオキシル酸の説明のように解説するとね

 

まず 髪がダメージすると・・・

↑こいつのほうがより現実的なんだが

 

SS結合(シスチン結合)が
減少するのは同じなんだか

SS結合 が切断されて
S だけになってるものもあるんだよね。

 

ここに特殊ケラチンが入る

ほんとは S が何個も連なってるけど
ここではわかりやすく1個で表記してる。

 

そんで

グリオキシル酸の時と同じように
ドライや 熱処理などで

 

毛髪の S と 特殊ケラチンの S

SS結合(シスチン結合)するんだね!

 

グリオキシル酸のように
外部から入れられたアミノ基(NH2)同士と
結合(正しくは架橋)する場合は
髪の毛とは結合しないけど・・・

特殊ケラチンは元々髪の毛と一体化してる
切断されたSと強固に結合するので

毛髪のケラチンを増加さすとか
同化、再生とまで表現されてるんだよね。

 

グリオキシル酸の場合は

架橋したNが 毛髪に吸着

 

特殊ケラチンの場合は

毛髪のシスチンに強固に結合

 

この違いだね♪

 

 

ただね・・・ だからって
グリオキシル酸の酸熱トリートメント
がダメッていう訳じゃ〜ない!

外部から大量のアミノ基を入れて
架橋反応させてアミノ基を増加さしたほうが

即効性もあり 髪の毛の変化も大きいので
ダメージ毛の形状を変えたり
綺麗に見せるには効果は高いんだよ!

 

逆に特殊ケラチンは 元々自分の持ってる
Sにしか結合しないので SSはさほど増加しないし
元々切れっぱなしのSが無い人は
結合もしないので 効果もなかったりするしね。

毎日のホームケアでほんの少しづ〜つ
ケラチン補強したり SS結合が切れて
Sが無くなるのを防止するぐらいで
サロントリートメントに使えるレベルじゃ〜ない!

即効性など全くないし 見た目の効果も
さほど感じない程度なんだよね。

 

酸熱トリートメント は

髪の毛自体に 結合なんてしない
ダメージを修復(治したり)はしない!

逆に 髪に少しは負担をかけるのも確実。

 

でも・・・

ダメージ毛を すぐに綺麗に見せるには
とても優れた サロントリートメント!

 

DO-Sの特殊ケラチンは 髪と結合するので
原理的にはヘアダメージの再生レベルだけど

元々 残ってるSがなければ結合もできないし
SS自体が さほど増加する訳でも無いので
これだけで 髪の毛が綺麗に見える訳でもない
って感じなんだよね(汗)

だから 特殊ケラチンは
DO-Sトリートメント などと
併用しなくちゃ意味がないんだね・・・

 

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コメント

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