美容院でお客様からいただく髪の毛に関する悩みは???
①髪の傷み・ヘアダメージに関する悩み
②硬くてボサボサとか猫っ毛でベッタリなど髪質に関する悩み
③上手にスタイリング出来ないなどのセルフケアの悩み
そう、ヘアダメージ・髪質・セルフケアの3つの悩み相談が多いのです。
※その他結構多い悩み相談で 抜け毛、薄毛、脱毛関係の悩み もありますが、一応それらは毛髪ではなく、頭皮(地肌・毛根)の悩みに分類させて頂きます。
そして今回取り上げてるのが 髪の毛の傷み・ヘアダメージに関する悩み です。
お客さんから毛髪の傷み・ヘアダメージの悩みを聞かされた美容師さんの回答は?
ヘアダメージを良くするために髪質改善メニューやサロントリートメント施術をお勧めしたり、ホームケアでオーガニックアミノ酸系のシャンプーやダメージ修復効果のあるヘアトリートメントやヘアケア剤をオススメする事が多いです。
で でも 場末のパーマ屋は40年以上美容業界で多くのお客さんを見てきましたが…
現実的に… 髪質改善トリートメントしていきなりダメージ回復したり、アミノ酸系シャンプーを使用してヘアダメージが治った方を見た事はありません!
髪の傷み・ヘアダメージを少しづつでも改善しようとするには、まず何が原因でヘアダメージしたのか?を知り、それに合わせた対処を行うことが必要です。
そこで前回の記事では↓
【美容師さん必見】本当にヘアダメージ・髪の傷みを改善するには?
ヘアダメージの原因は・・・
①ヘアカラー、パーマなどの薬品メニュー
②髪質改善メニューや各種サロントリートメント類
③体内環境による毛髪、頭皮の変化
④ヘアケア商品の悪影響
⑤ヘアケアの方法、技法の間違い
これらの原因が複数含まれて髪の毛がダメージしているのです。そこで今回は薬品メニューでのダメージでもヘアカラーリング(毛染め)の原因と対処法を解説していこうと思います。
ヘアカラーでのヘアダメージの原因はアルカリ?
ここではヘアマニキュアや塩基性、ヘナなどではなく、一般的な2浴式のアルカリヘアカラー剤でのお話とします。
結構多くの美容師さんは ヘアカラーリングでのダメージはアルカリが原因! と考えています。ま〜毛染めでのヘアダメージの大本の原因としてはアルカリ剤や過酸化水素水などの薬品に間違いないのですが、実際にはアルカリがどうやってヘアダメージさせるのか?から考えないといけません。
これがわからないでただアルカリが髪を傷めるだけで考えていると、毛染めしたらクエン酸水とかでアルカリ除去をちゃんとすればダメージは軽減できる!なぁ〜んて間違った認識をもっちゃったりするのです。
アルカリが原因でのヘアカラーダメージには大きく2種類がありますが、まず毛染めダメージの7〜8割を占めると言われてるのは…
①アルカリとオキシの反応で行う、髪のメラニン色素を破壊する脱色(ブリーチ)作用
暗い髪色の日本人の髪を明るく染めるには、アルカリとオキシ(過酸化水素水)の化学反応で本来持ってるメラニン色素を破壊するブリーチをしなければいけません。
ちなみにフッションカラーの場合は黒髪が少しでも明るくなれば基本的にブリーチしています。そしてわかりにくいのはグレイカラー(白髪染め)ですが、ブリーチをしないで白髪を染めると自毛の黒髪はより真っ黒になってしまうので、明るくない3レベル程度の白髪染めでも通常はブリーチを行なっています。
美容師的な判断でいえば、アルカリ性で1剤と2剤(オキシ)を混ぜて染めるヘアカラー剤は必ずブリーチ(脱色)をしてると思えばいいです。
このアルカリ剤とオキシで一度破壊されたメラニン色素は再生や修復されることは絶対にありませんので…
ブリーチ(脱色)が原因でのヘアダメージは絶対に治りません!
アルカリを抑える処理剤を使ったりオキシ濃度を薄くするなどでダメージ軽減するという製品等もありますが、基本ブリーチ力が弱まって明るく染まらなくなるだけで、同じ明るさにブリーチしたら大してダメージは変わりません。
ヘアカラーリングのダメージでアルカリが原因になる7〜8割ぐらいは実はこのブリーチなのですが… あとの2〜3割は?
②ヘアカラーの施術時や施術後のアルカリ残留で髪の毛が損傷してしまう
一般の方たちはヘアカラーで髪が傷む大半のはこれが原因と勘違いしてる場合が多いみたいですが、、、
ヘアカラー剤に含まれるとても強力なアルカリ成分で髪のタンパク質が溶解したりキューティクルが剥がれたりしてヘアダメージしてしまう事です。
ヘアカラーでのヘアダメージの対処法
ヘアカラーリングで出来るだけ髪の傷みを軽減する対処法は?
まずは・・・
①アルカリとオキシの反応で行う、髪のメラニン色素を破壊する脱色(ブリーチ)作用
これの対処法は簡単にいうと、ブリーチを少なくするか、しないか、回数を減らす(できたら1回のみ)
ブリーチを少なくする・・・ブリーチを少なくするために出来るだけ明るい色に染めないようにする。
ブリーチをしない・・・髪色を明るくするおしゃれ染め(古)、フッションカラーの場合はブリーチしないと明るくならないので難しいですが、白髪染め(グレイカラーリング)の場合ならブリーチをしないヘナや塩基性カラーなどで染めると脱色によるヘアダメージはなくなります。
ブリーチを最低限にする・・・毛染めでの脱色と発色を別にして2度染めする技法です。脱色は新生部のみのリタッチで明るくし、色味は塩基性やヘナ等のブリーチしないカラー剤で染めてあげます。
出来るだけブリーチしない・・・その人に合ったナチュラルな色味なで出来るだけリタッチカラーで出来るようにしてブリーチ回数を減らす。
このようにブリーチでのダメージを軽減するには、ブリーチ自体をあまりしないように明るく染めすぎないとか、ブリーチの回数を減らすという方法になります。
②ヘアカラーの施術時や施術後のアルカリ残留で髪の毛が損傷してしまう
まずヘアサロンでの対処法としては・・・
アルカリや他の髪に悪い成分を出来るだけ残留させないように、毛染め直後に表面コートするような髪質改善メニューやサロントリートメントが絶対にしない。
そして、アルカリ性とアルカリ度、酸性と酸度の違いなども理解して効果の確実にあるアシッド剤でアルカリ中和ときちんと除去できるシャンプー等で後処理をする↓
カラーやパーマのヘアダメージにはアルカリ中和、除去するのが大切!
あとホームケアでも・・・
アルカリ性のヘアカラーリング剤を使用したら一定期間はアルカリ中和剤を使用したり、残留薬品を除去できるシャンプー等で出来るだけ早くアルカリ除去をしたほうがダメージ軽減になります。
毛染めやパーマのアルカリ除去!DO-Sアルカリオフの使用方法
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