美容院で行うメニューのなかでも最も難しいとか失敗が多いと言われてる『縮毛矯正』
縮毛矯正(ストレートパーマ)は美容室メニューの中ではブリーチと1、2を争うダメージしやすいメニューであるという噂も(汗)
ここ数年は縮毛矯正で失敗してチリチリ、ジリジリのビビリ毛になってしまい、そいつがトラウマになった縮毛矯正恐怖症の理美容師さんも多いんだよね〜
今までの記事↓
このシリーズの最初の記事を もう一度読んでみて↓
「○○さん テストお願いします」
「は〜い」
「う〜ん まだだなぁ〜 あと5分追加ね♪」
5分後・・・
「あ〜 もうちょいかな? あと5分追加ね♪」
そして また 5分後・・・
「あっ・・・(汗)」
ラップ越しにもわかるほど
顔まわりの髪が 縮れてる!?
すでに テロテロだし・・・
こりゃ やっちまったな・・・(涙目)
そうこれが、縮毛矯正の失敗で一番多い1剤の過剰な還元(過還元)による失敗だよね。
ま〜ほとんどの理美容師さんはこんな過還元による失敗に思い当たるフシがあるよね!
今回はこの還元の失敗についてのお話・・・
過還元は アルカリ暴走で起こる!
ます縮毛矯正の1剤は還元剤とアルカリ剤この二つで出来ているっていうのは知ってるよね♪
んでここで注目したいのが アルカリ剤!
アルカリ剤はこの記事ね
縮毛矯正剤で使われてるアルカリ剤で現在主流なのは
モノエタノールアミン
不揮発性のためニオイは少ないが、毛髪への残留が多い。
反応は遅いが、オーバータイムしやすい。手に対する刺激がある。
ほとんどの縮毛矯正剤がこれだよね〜!
ま〜元々の原材料であるチオグリコール酸にはアンモニアを使ってるので少しはアンモニアも入ってるけどね。
んでこのモノエタノールアミンの特性の中で注意しないといけないのが 反応は遅いが、オーバータイムしやすい ってとこ!
わかりやすく図で書くと…
モノエタノールアミンを使用したアルカリ性の強い縮毛矯正剤の反応はこんな感じなんだね
↓
反応が遅いので最初はゆるく還元し始めるんだけど、時間が経過してくると還元力が上がってくるんだよね。
よくある 過還元による失敗 はどうして起こるかと言うと…
たとえば、10分間でテストしてみたら、まだまだ還元されていなかった
↓
※赤い点線がちょうどよい還元だとする。
んじゃってことで、あと5分間放置タイムを追加して
その後テストしてみたら↓
もうすこしって感じだったとする
「あ〜 もうちょいかな? あと5分追加ね♪」
そしてあと5分間放置タイムを延長する・・・
すると・・・
↓
3分経過して18分間ぐらいのとこで、アルカリの影響で還元が急激に進行しちゃって 恐怖の過還元 を起こしてしまう!
そうこれが、モノエタノールアミンの特性である『オーバータイムしやすい』っていうトコなんだね。
そしてこの還元後にも縮毛矯正の場合は中間水洗という工程も待ってるでしょ、、、
この中間水洗を行う事で、まだまだ還元は進行してしまうんだ!
パーマや縮毛矯正剤の薬剤理論には、
◎中間水洗でイオン化されてない還元剤は流れないし、ジチオが流れると残留した還元剤がイオン化されてより還元する。
そう、、、中間水洗をすることでより過還元を進行させてしまうんだ!
あまりダメージしてないしっかりした髪の場合は、中間水洗で還元が進行してもさほどの問題にはならない場合が多いけど、ダメージ毛や猫っ毛さんなどのデリケートな施術が必要な場合は、中間水洗で還元が進行しただけで過還元のトラブルになる場合もあるので注意が必要なんだね。
このアルカリ暴走を少しでも少なくするような薬剤はないのか?
そうここでアルカリ暴走ってのを考え直す必要が出てきたんだね・・・
続きはこちら
↓
ビビり毛等ダメージ毛激増中!失敗しやすいストレートパーマ・縮毛矯正
※2019年7月28日の記事をリライトしました。
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