パーマや 縮毛矯正剤で
チオグリコール酸換算とか
チオ換算、TG換算とか
って聞いたことない?
これ 1剤の還元剤濃度のことで
化粧品登録のハイブリット還元剤とかで
チオ換算 ○% とか表示してるでしょ・・・
実は
チオ換算、TG換算
多くの離美容師さんは
勘違いをしてるんだよね。
んじゃ 今日の読者の美容師さんの質問ね
・・・・・・・・・・
いつもお世話になっております。
○○の美容師の○○です。
縮毛矯正の質問なんですが、
○○○○の使い方なんですけど、
これは単純にメインの薬剤に2g混ぜたとしたら
1g TG換算がアップすると考えてよろしいんでしょうか?
ただ、メインの薬剤に混ぜる物なので
メインの薬剤のph アルカリ度は少し下がるの
イメージでよろしいんでしょうか?
ドSさんの美容師限定記事を見てたら
結果そういう風になる様な感じでしたので、、
解釈間違っていたら教えて下さい。
・・・・・・・・・・
はいはい!
本来は 理美容師限定記事で書く内容なんだけど
パーマ、矯正剤のチオ換算(TG換算)については
多くの美容師さんが 勘違いしてる場合が多いので
チオ換算については 一般公開記事にしとくね〜!
※正しい解釈は また限定記事で書きます♪
>○○○○の使い方なんですけど、
これは単純にメインの薬剤に2g混ぜたとしたら
1g TG換算がアップすると考えてよろしいんでしょうか?
これの↑ 解釈が間違っているか?
だよね・・・
随分と 間違ってると思うよ〜!
まず・・・
TG換算が 1g アップする って?
どういうこと???
場末のぢ〜ぢには 意味がわからない(涙)
まず TG換算の単位は
% で g じゃないよ。
あと そもそも
チオグリコール酸を
TG換算(チオ換算)なんて
する必要もないんじゃないの???
たぶん 君の場合は TG換算
ってこと自体の解釈を間違ってる
可能性が高いよね・・・
TG換算(チオ換算)とは何か?
これは 薬事法で
定められるパーマ液の規格なんだけど
昔っからある 医薬部外品の薬剤では
チオグリコール酸とシステインの
2種類があるんだよね。
詳細はこのページを参照
↓
パーマネント・ウェーブ用剤製造販売承認基準 … – 厚生労働省
ま 難しいお話してもわかりにくいから
簡単めに 説明していくとね
パーマや縮毛矯正1剤の還元剤の基本は
チオグリコール酸なんだ!
これを チオとか TGとかともいう♪
んで お役所的に このチオの濃度は
11%以下にするように決められてるんだね。
※この11%にも7%以上の場合は超過分のチオグリコ ール酸に対し、ジチオジグリコール酸又はその塩類をジチオジグリコール酸として同量以上 を配合すること。って規定もあるけど・・・ これまた わかりにくいので ま〜一般的なパーマだとすると7%と思っとけばいい。。。
んで チオとシスだけしか還元剤がなかった昔ならこれでよかったけど 現在では システアミンだのチオグリセリンにGMT、スピエラなど いろんな種類の還元剤が出来た!
そこで 昔ながらの医薬部外品じゃなく 化粧品登録のパーマ剤も出来たんだ、、、
この化粧品登録のパーマ液の場合の規格として チオは2%以下しか混ぜちゃダメで 還元剤の濃度も上限として チオグリコール換算で7%まで と決められたんだよね。
そ〜 シスアミだのチオグリセリンだの いろんな種類の還元剤を混ぜちゃったりするので 還元剤の濃度を均一に数値化するのが難しいんだよね・・・
そこで それぞれの還元剤を分子量を元に チオに換算した濃度数値ってのを設定して そいつで基準値以内で配合するように決めたんだな。
たとえば システアミンを
チオ換算の数値にするにはね
システアミン濃度% × 1.195
こういう風になるんだけど
うちの パーマ液 カールL8だとしたらね
DO−SカールL8
チオグリコール酸 2%
システアミン 4%
これが 実際の還元剤濃度なんだが
このシステアミンをチオ換算すると
4% × 1.195 で チオ換算 4.78%
DO-SカールL8を チオ換算濃度で表すと
2% + 4.78% = 6.78%
そう お役所に届けて認可を受ける時の
DO-SカールL8は チオ換算で
還元剤濃度が 6.78%の1剤
ということになるんだよね。
これで 化粧品登録のパーマ剤としての
上限7%以下の濃度になるので
認可を受けているんだよね。
そう チオ換算っていうのは
シスアミとか チオグリセリンとか
スピエラ、GMTとかの還元剤を
チオとしたら? の数値にして
基準として 設けてるものなんだね。
この チオ換算の還元剤濃度は
あくまで 認可を受ける時に用いる
法規上の 数値なんだけど・・・
結構 多くの美容師さんが
パーマ1剤の 還元力の強さと
勘違いしちゃってるんだよね!
同じチオ換算の還元剤濃度、同じpHの薬剤なら
同じパワーの薬剤だと判断しちゃったりするけど
これ 大間違いだからね♪
チオ換算、TG換算の還元剤濃度で
パーマ剤の還元力を判断しちゃダメだからね!
たとえばね・・・
チオグリコール酸7%と
システアミンでチオ換算7%の
パーマ液があったとするよね・・・
んで この二つの
薬剤のpHが9.5だとすると
↓
ま 還元力の強さは 同じぐらいかも知れない。
ただね システアミンはpHが低くても
還元力があまり落ちないけど
チオはアルカリが低くなると極端に
還元力が弱まるという特性があるんだよね!
すると 同じ薬剤でも
たとえば pH7.5だとしたらこうなる
↓
同じ 還元剤濃度でも(シスアミはチオ換算)
還元力は 随分と変わったりするんだ!
チオ換算、TG換算の還元剤濃度では
パーマ剤の還元力の基準にはならない!
チオ換算、TG換算なんていう数値は
あくまでも パーマ剤を製造する時に
お役所に届けて認可を受けるためだけのもんだからね。
どう解釈したらいいのか? は
理美容師限定記事で 明日でも書きますね♪
↓
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