理美容室で白髪染め(グレイカラー)をしてもらったら、染めた直後のシャンプー前に顔周りの頭皮にカラー剤がついて黒く(茶色く)染まってしまった部分にお湯を足してマッサージするように『乳化』という処理をされます。
この『乳化』という工程をすると、頭皮(地肌)に付着して染まってしまった部分の色が取れやすくなるんです。
んじゃ 今日の読者の美容師さんからの質問ね
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はじめまして!素晴らしいブログをありがとうございます。勉強させて頂いております。
乳化についてご質問をさせて頂きたいことがございまして、メッセージさせて頂きました。
例えば、3%のオキシしかなくて、1.5%のオキシが必要な時、3%オキシに水を等倍いれて1.5%オキシを作るとします。その時、カラー剤に水を足したとしたら、カラー剤が乳化するのではないか?という疑問が出てきました。
よく考えると、水を入れなかったとしても、オキシ自体水分なので、カラー剤を調合した時点で乳化してるのでは?とか考える様になりました。
今まで全く気にしたことはなかったのですが。。
変なご質問ですみませんが、カラー剤に水をプラスすることで、乳化してカラーに何か影響することはありますでしょうか?
お教え頂けたら嬉しいです。よろしくお願い申し上げます。
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はいはい!
まずね。。。君が言ってる乳化というのは白髪染め後に顔周りや頭皮に残留してる色を落としやすくする意味でシャンプー前にお湯を混ぜて行う『乳化工程』のことだよね。。。
これは美容業界で言われる『乳化工程』のことで本来の乳化とはちょい異質なもんなんだよね。
一般的な乳化というのはどういうことなのか?
乳化・・・「乳化(エマルション:Emulsion)」とは、油と水のように 本来混ざり合わないものが均一に混ざり合う状態のことである。
本来混ざらない油と水を混ぜることが可能になる… この乳化を可能にするのが、乳化剤や界面活性剤といわれる成分たちなんだね。
油(汚れや皮脂)と水分を混ぜることができる! 実はこれシャンプーで汚れが落ちる原理も同じだよね
↓
>例えば、3%のオキシしかなくて、1.5%のオキシが必要な時、3%オキシに水を等倍いれて1.5%オキシを作るとします。その時、カラー剤に水を足したとしたら、カラー剤が乳化するのではないか?という疑問が出てきました。
>よく考えると、水を入れなかったとしても、オキシ自体水分なので、カラー剤を調合した時点で乳化してるのでは?とか考える様になりました。
一般的な意味での乳化で考えると…
そもそもクリーム状のヘアカラー1剤自体が乳化剤や界面活性剤が沢山入っていてすでに乳化した状態だし。。。過酸化水素水(オキシドール)の2剤でもクリーム状の製品ならそもそもすでに乳化した状態です。
それぞれ乳化してる1剤と2剤を調合してクリーム状になった物も十分に乳化した状態なんだね。
一般的な2浴式のクリーム状カラー剤は、1剤でも2剤でもそれらを混合(ミックス)した物でもすべて乳化した状態のものです。
これはヘアカラー剤に限った話ではなくクリームやエマルジョンタイプならパーマ剤、縮毛矯正剤でもシャンプーやトリートメントや各種ヘアケア製品でも、全て 乳化した状態のもの といってもいいんだね。
>カラー剤に水をプラスすることで、乳化してカラーに何か影響することはありますでしょうか?
単純にオキシ濃度が薄くなることで、ブリーチ力が弱くなりあまり明るくならないのと、色素の発色も弱くなるので染まり、持ちが悪くなるなどオキシ濃度が低くなることで染まり具合に影響はありますが…
乳化自体はヘアカラーの染まり具合にはほとんど影響はありません。
※クリーム状が柔らかくなった(ゆるくなった)場合は薬剤の浸透が良くなり、硬めの場合は浸透が悪くなる程度の微妙な影響ぐらいはあるかもしれません。
でも、たぶんだけど。。。
君が聞きたいのは美容業界でいわれてるヘアカラー施術直後の『乳化工程』のことだよね???
美容師さんが行う『乳化工程』っていうのはシャンプーで汚れを落とす原理とよく似たもんでね、、、
頭皮に付着した発色済みのヘアカラー剤にまだ発色してないカラー剤の成分たちとそれに含まれる乳化剤や界面活性剤とお湯(水分)を混ぜて(乳化して)一緒に取り除いてあげるということなんだ。
シャンプーの原理のページの画像↓
この汚れが発色したカラー剤だと思えばいいんだよね。
【乳化】とは? 水と油(汚れ、毛染めの染料なども)など本来混ざらないものが混ざった状態のこと。クリーム状のヘアカラー剤などはすでに乳化された薬剤である。
美容業界での【乳化工程】とは? 頭皮に残った染料などを、まだ発色してない染料と乳化剤や界面活性剤と水分をで乳化し取り除くこと。
このように認識しとけば良いと思うよ!
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