傷んだ髪の毛を修復する!?トリートメントの仕組みと効果

ヘアトリートメントでツヤサラになった女性の画像 ヘアトリートメントの真実

髪の傷みを治す方法は?パサパサに傷んだ髪をサラサラにするにはどうすればいいですか?

死んだ髪を生き返らせるにはどうすればいいですか?

ダメージヘアは修復できないと聞いたのですが本当ですか?

傷んだ髪に関するケア方法やダメージ改善方法などの質問や相談を沢山頂きます。

髪の傷みに関する質問や相談を表す画像

平成10年ごろに場末のパーマ屋が美容業界で一番最初に言ったとされているのが

「毛髪は死滅細胞で出来ているので、一度傷んだら何をしようと何をつけようと絶対に治りませんし、髪の毛をツヤサラにするヘアトリートメントは髪の毛を傷めてしまいます!」

この発言は多くの理美容師さんたちが驚愕しました。

傷んだ髪は治らないのはなぜですか?

例えば人間の身体でも皮膚なら軽い擦り傷、切り傷程度なら自然に瘡蓋になって新しい皮膚が出来てきたり、骨などでも骨折してもまた繋がってきたりなど自己修復機能や自己治癒力があります。でも毛髪は一度ダメージしてしまうと絶対に治らないと言われています。

では、なぜ?傷んだ髪の毛は治ることができないのでしょう?

それは髪の毛の主成分は爪と同じ硬いケラチンタンパク質なのですが、皮膚や骨のような自己修復・治癒する機能が全くないからなのです。だからブラッシング等で表面のキューティクルが剥がれても自己修復も再生もしませんし、毛染めやパーマでケラチンタンパク質が流出しても、もう一度ケラチンを作る機能も無いのです。

髪には自己修復機能は全くありません!

頭皮の毛穴にある毛根から月に1センチぐらい新しく健康な髪が生えてくるだけで、すでに生えてる髪の毛は一度ダメージしたら絶対に治ることは無いのです。

ヘアトリートメントとはどういったものですか?

昔の理美容師の常識では、ヘアトリートメントは髪に良い物!髪の傷みを治すのに効果があるものだと信じられていました。しかし、現実は違いました・・・(汗)

まず、傷んだ髪の毛というのはこういう感じです。

傷んだ髪の毛を表した図

髪の傷み(ヘアダメージ)というのは…

髪の傷み=内部のケラチンタンパク質の流出(ダメージホール)と表面のキューティクルの損傷

髪の内部ではヘアカラーやパーマ、縮毛矯正剤などの還元剤という成分でケラチンが切断されたり、強いアルカリで溶かされたり、酸で壊されたり、毛染めに含まれるブリーチ剤でメラニン色素を破壊されたりして髪の内部にダメージホールという空洞が出来てしまいます。

そして髪の表面でもキューティクルという髪を保護する鱗状の硬いケラチンが傷ついたり剥がされたりして損傷していきます。

この髪の傷みを改善するためにヘアトリートメントでは

①内部補強・・・髪の内部のダメージホールになんらかの擬似成分を入れてハリコシを蘇らせる。

②表面皮膜・・・キューティクル部分を皮膜成分でコーティングしてツヤや手触りを良くする。

どこのどの製品や技法でもヘアトリートメントと呼ばれるものは、この内部と表面の両方を行うのです。

例えば、髪にケイ素(シリカ)などのミネラルを与えてあげればヘアダメージが治るとか、髪の毛の活性酸素に水素を加えて化学反応で結合水を作り髪の傷みを改善するとか… 電子トリートメントに海洋深海水、高機能アルカリ還元水などの魔法のお水系とか…

多くのメーカーさんたちが、独自の毛髪化学やヘアケア理論で武装し、数えきれないトリートメントや配合成分たちを作っていますが…

どこのメーカーのどんなトリートメントでも、髪の中になんらかの物質(成分)を入れて内部補強し、なんらかの皮膜成分を表面につけてツヤサラ美髪に見せるのに 絶対 間違いありません!

ヘアトリートメントで髪の傷みが治らないのはなぜですか?

メーカーさんや美容師さんにより、いろんな小難しい薬品関連や毛髪理論の話をするかも知れませんが、どんな薬剤や理論であろうともヘアトリートメントはダメージホール部分になにかしらの成分を入れて、表面皮膜で櫛通りを良くツヤを出してダメージをわからなくする仕組みです。

なぜ?このヘアトリートメントをしてもヘアダメージは治らないのか?

例えば、羊毛や羽毛から作った人間の髪のケラチンに限りなく近い擬似ケラチンタンパク質を髪の内部に入れたら良いとか、最近流行りの髪質改善や酸熱トリートメントのグリオキシル酸のように髪の内部でアミノ基を結合させて入れ込む強力なトリートメントもありますが…

どんなに優れたトリートメント成分を髪に入れても現在の毛髪化学では、それらの成分は 髪に 同化も結合もできないのです!

髪の傷みはトリートメントでな治らないのを表す写真

例えば身体の切り傷とかなら、もう一度くっついて皮膚として再生できるので治癒した事になりますが、髪の内部補強成分なんて持ってもせいぜい2週間程度で流出してしまうのでダメージが治った事にはならないのです。

残念ながら、トリートメント成分は髪に入ることは入るけど、せいぜい数日〜数週間もすれば髪の外に出てしまうのでダメージホールが治った事にはなりません。

あと、ツヤサラに見せる表面コートもキューティクル部分に一定期間くっついているだけで、シャンプーしていけば落ちてしまうものですしね。

※メーカーさんや美容師さんたちで小難しい理論や特許成分だとか画期的成分だとか、色々と惑わすような宣伝や情報提供をされる場合もありますが、現在の毛髪化学や毛髪理論ではどんなトリートメント成分でも一定期間だけ、髪にくっつく事しか不可能なのです。

ヘアトリートメントで髪が傷むのは本当ですか?

髪の傷みが治せると思い込んでたヘアトリートメントなのに…治せないだけじゃなく髪の毛を傷めてしまうの??? って驚愕した方もいますよね。。。
でもね、そりゃトリートメントによって程度の差こそありますが、基本的にヘアトリートメントは髪の毛を傷めてしまいます。

ヘアトリートメントでの髪の傷みの原因も、髪の内部とキューティクル付近の表面の2つがあります。

まず髪の表面の傷みは、強い表面皮膜によるコーティングダメージです。ポリマーやシリコンで髪の表面に強くコーティングすると水分調節が上手く機能しなくなり、髪の命と言われる『結合水』を減少させてしまいます。この結合水が減少すると、乾燥してバサバサのダメージ毛になってしまいます。

結合水についてはこちらのコラムをお読みください。

【髪質改善】DO-Sすっぴん髪・素髪ヘアケアでヘアダメージ修復

【効果が高いものほど髪を傷めます】すごくツヤサラになって手触りや持ちの良い強い表面コーティングのものほど、より髪の毛を傷めてしまいます。

ヘアトリートメントでツヤツヤになった髪型の画像

 

そして内部補強による髪の傷みについては…

ただ、ケラチンタンパク質などの類似成分を髪に浸透させてるだけならヘアダメージはほとんど無いのです。

ヘアダメージした髪にトリートメント成分が浸透した図

参照ブログ記事:髪質改善トリートメントの仕組みは?ヘアダメージするってホント?

ただし、昔はやったM3Dトリートメントや、最近の 効果・持続性の良い髪質改善トリートメントや酸熱トリートメントなどは、トリートメント成分が髪の内部に浸透してなんらかの反応で成分同士が結合や架橋をして、それを熱処理等で髪の毛に吸着させているのです。

髪質改善トリートメント等がダメージホールを埋めて成分がケラチンにくっついた図

トリートメント成分が大きくなるのでダメージホールの穴埋め効果も高く(酸熱トリートメント等なら軽い癖毛もストレートになるぐらい)髪の毛もハリコシが出てしっかりするし、成分同士が結合して大きくなり髪に吸着することでそう簡単には外に出にくくなるのです。

ただし、吸着と結合は違います。

トリートメント成分は吸着するだけで強く結合はできないのを示す図

髪に浸透したトリートメント成分同士は結合して大きくはなる場合もあるのですが、その大きくなった成分は 髪に結合する訳ではなく吸着しているだけなのです。

トリートメント成分と毛髪の結びつきは…

・結合=よほどの事がないと切断されない強い結びつき

・吸着=通常は1週間程度で取れるような結びつき

この程度だと思ってください。

だから通常の持続性トリートメントは施術後1週間もすれば元に戻ってしまうのです。

ただし最近主流の髪質改善メニューたちは酸熱・水素トリートメント等のもっと持ちの良いトリートメントなら強めに反応したり強く吸着するので2週間〜1ヶ月程度持続性があったりします。

これら髪質改善や酸熱トリートメント系の強い反応で成分が大きくなり、高熱アイロン等で髪のケラチンによく吸着するトリートメントはこのような反応をします。

強すぎるトリートメント反応で髪のシスチン結合を壊してしまうのを示した図

内部に沢山浸透したトリートメント成分が結合しまくり、髪のシスチンにも強力に吸着しまくるのでダメージで弱ってるシスチン結合を傷つけたり破壊したりしてしまいます。

ただトリートメント効果のある間はこの状態でもハリコシのある綺麗な髪に見えるのですが…

吸着が取れトリートメント成分が流出しちゃうと以前よりシスチン結合が減り、ダメージホールも増えてしまいます。

髪質改善や酸熱トリートメントでボロボロにダメージした髪を表す図

ハイダメージ毛の方が酸熱トリートメント等を施術した場合に施術したばかりの時は良いけど、数日間するとバサバサのビビり毛になったりするのはこの仕組みで起こってる事なのです。

【効果が高いものほど髪を傷めます】これも成分は大きくなりトリートメント効果が高いほど、髪への吸着が強く持続性が高いほど、より髪の毛を傷めてしまいます。

ということで…

髪質改善トリートメントや酸熱・水素トリートメントなどのヘアーサロンで施術して、美髪効果が高く数週間も日持ちする持続性の高いトリートメントほど髪の毛を傷める可能性があるということです。

ハイトーンのカラーリング&縮毛矯正でのハイダメージ毛に酸熱トリートメントをして失敗し、数日後に切れ毛やビビり毛になったしまった例

縮毛矯正で傷んだ髪に酸熱トリートメントをしてビビり毛になった参考画像

髪質改善や酸熱トリートメントなどの持続性の高い反応型トリートメントはダメージ毛にはとても効果が高く即効性もあるのですが、髪質やダメージ具合に合わせて反応させすぎないようにコントロールする等の美容師さんのスキルが必要な技術です。美容師さんが判断ミス、技術的な失敗をするとボロボロに髪が傷んでしまう場合もあります。

髪を傷めないトリートメントやヘアケア方法を教えてください。

なぜ?ヘアダメージが治るどころか…ヘアトリートメントで髪が傷んでしまうのか?

①日持ち(持続性)を良くするために、髪に負担をかける化学反応や高熱処理を行うから。

②ツヤサラで手触りを良くするために、必要以上の表面コーティングをするから。

この髪の内部補強と表面皮膜の二つの原因でヘアダメージしてしまいます。

この二つが、トリートメントは髪を傷めます!の仕組みです!

そこで、髪の毛を傷めないヘアトリートメントというのは…

現代の人は毎晩シャンプーして毎朝スタイリングするのが普通なので、日持ちなんてしなくても1日だけヘアダメージを誤魔化されば十分なので、髪に負担をかける反応や処理はしない成分が浸透するだけのモノで、表面皮膜もその日だけ綺麗に見せるだけの日持ちしないトリートメントがいい。

髪の内部補強も表面皮膜も

その日だけダメージを誤魔化せるような

ヘアトリートメントがベストである!

ちなみにこういう髪の傷みを少なくするようなヘアケア方法にするのなら、その日だけヘアダメージを誤魔化すトリートメントだけではなく、毎晩洗う時に残留してたりスタイリング剤等で貼りついた表面皮膜をちゃんと落とせて、内部補強成分の浸透をよくするシャンプーを使用するといいです。

本来このような浸透するだけのトリートメントは反応型の内部補強トリートメントのようにしっかりと髪の内部補強できないというデメリットもあったのですが…
皮膜を落とし浸透を良くするシャンプーが出来たおかげで、随分とダメージホールの穴埋め効果がアップしたのでかなりのヘアダメージ補修が可能になりました。

残留して蓄積しやすい表面皮膜をちゃんと落とせるシャンプーと髪の内部に染みこんでその日だけダメージを誤魔化すトリートメントを継続して行うヘアケア法。

こういうヘアケアを『すっぴん髪ヘアケア』と呼びます。

ビビり毛にすっぴん髪ヘアケアを4ヶ月行った結果の画像

こちらは、ハイダメージのビビり毛の方に代表的なすっぴん髪ヘアケアのDO-SシャンプーとDO-Sトリートメントのみの使用で4ヶ月間ホームケアしてもらった結果です。トーンダウンのヘアカラーに『ハナヘナ』を1度使用しております。効果には個人差があります。

あえて持続性を待たせないすっぴん髪ヘアケアはサロンで行うメニューではなく、毎日のホームケアでご自分で継続的に行うヘアケアになっております。

詳しくは↓

ダメージヘアが変わる?すっぴん髪・素髪ヘアケア!現場で起きる事実♪

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毛髪は死んでる細胞で出来ているので 一度ダメージしたら治りません!何をしようが何をつけようが 絶対に修復も再生もしない! 美容院でサロントリートメントしてホームケアでもお勧めの高級シャンプー使ってる常連さんほど髪の毛がダメージしてたり・・...

 

美容師が作ったすっぴん髪シャンプー&トリートメント

DO-Sシャンプー&トリートメントに関するQ&A

DO-Sヘアケア商品のよくある質問

 

コメント

  1. かぐや より:

    コメント読んでもらえるかしら(笑
    美容関係のメーカーさんの商品は、フレンチのソースのように足して足してコテコテにしているように思います(あくまでも個人の感想
    対して私が惚れ込んでいるDO-S企画のオッチャンの商品は、代表作のシャンプー&トリートメントやパーマ剤に見られる通り「あれも要らん、これも要らん」と削ぎ落とし超絶シンプルで、それでいてコクも旨味も凝縮された日本の出し汁のようだと思います。

    • どS美容師 より:

      は〜い!お疲れ様です〜コメントはしっかり読ませてもらっとります(笑)

      フレンチのソースと超絶シンプルで、それでいてコクも旨味も凝縮された日本の出し汁・・・うまいこと言いますな〜 さっそくパクらせていただきます(笑)

      ってか、気づけばmixiで知り合って、もう12〜3年もたちますね〜これからもよろしくです〜! また遊びに行きますね〜!

      • かぐや より:

        わぁ〜い、お返事もらえたわ〜褒めてもらえたわ〜(笑

        ずっと使い続けてたらわかります。
        コテコテのソースで素材の味を引き出せない(ある意味ソース「下水の肥やし」が主役だから)フレンチ

        対して、素材の良さを極限まで引き出せるDO-S企画の商品

        これからも美容師目線の商品でお願いします。
        私にとって、唯一無二の大切な出し汁(笑

  2. H.D より:

    じーじ様こんばんは!
    以前ブリーチしてカラーバターで染めたいと質問させて頂いた者です。
    何度もアドバイスありがとうございました(^^)

    カラー関係でまた助言を頂きたくてコメントさせてもらいました。

    今度カラーで、最近流行りのホワイトヘア(黄味のないほぼ真っ白〜うっすら青味やシルバー味がかった白)にしたいんですが、色持ちがめちゃくちゃ悪そうなので少しでも色を長持ちさせる方法が知りたいです(^^;)

    カラーは美容室でしてもらう予定で、先日美容師さんに相談してみたら、全体をもう一回ブリーチしてリタッチ部分も時間を置けば多分抜けるから出来そうとの事でした。
    ※最近カラーバターは全く使わず美容室でブリーチリタッチとオンカラーして貰ってて薬剤もお任せです。髪の毛ブリーチにはめちゃくちゃ強いねと言われてます(笑)

    なのでカラー後はアルカリオフとオキシゼロが必須ですが、ホワイトヘアだとこのアフターケアだけでも色が飛びそうで不安です(T . T)

    紫シャンプーの使用を推奨する人が多いですが、色持ちの観点からはやはりカラーシャンプーが1番効果的な対策でしょうか?

    通ってる美容室がdo-s取り扱いサロンでは無く担当美容師さんに相談するのは難しいので、、、
    お時間あれば教えて頂けないでしょうか?
    よろしくお願いしますm(_ _)m

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