んじゃ 今日の読者さんの質問ね
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追加の質問ですが、
今度はプレックス剤について
質問さしてもらってもよろしいでしょうか?
今、お店の方で◯◯◯◯というパウダーの
プレックス剤を使おうとしております。
自分はまだ使った事ないんですけど、
カラーやパーマ剤に数%、加えてるとphが下がったり、
プレックス効果があったりするみたいです。
ブリーチで言うと
プレックス効果がある物の方が傷まない!?
と言う認識で有れば、
カラーやパーマ剤にもプレックス効果は
あったほうが良いのでしょうか?
・・・・・・・・・・
ふむふむ
ここ数年流行りのプレックス系だね
このブログでも色々書いてるよね
↓
君のお店で使おうとしてる
商材をHPで見てみたけど・・・
5種類ほどの商材があって
成分はちょっと発見できなかったんで
何で出来てるのかはわからないけど
・アルカリ性薬剤の用事調整、pHを下げます。
・ブリーチや高アルカリカラー剤と毛髪内部の不純物の反応による髪質低下や発熱、水分解を防ぎます。
・PPT剤に混合すると毛髪への吸着が著しく向上します。
・カラー剤やブリーチ剤に混合することでアルカリ剤のリフトを弱めずに髪質劣化を著しく防ぎます。
・毛髪のシリコン除去、酸化皮質の分解、除菌ができます。
・全身用トリートメント剤としても使用頂けます。
な〜んて説明は発見したよ。。。
これらを読むとプレックス効果の
あるもんだけじゃなく・・・
アシッド剤やアニオン系物とか
CMCみたいなもんとか
色々あるみたいだね。
ま〜 CMCとかアシッド剤や
その他の処理剤はど〜でもよくて(笑)
たぶん この5種類の商材のどれかが
プレックス効果のもんだと思うけど・・・
この処理剤の どれかが?
コハク酸、ジマレイン酸、
マレイン酸(ジカルボン酸)
フマル酸などが使われてて
皮膜系の感触向上成分が少なくて
pHをあまり下げない感じの商材なら
ブリーチには良い効果があると思うよ!
※架橋効果で強度UPなら、2つの部分で結合するジマレイン酸が一番性能が良いとか・・・コハク酸、ジマレイン酸、マレイン酸、フマル酸などによって効果はかなり違うので その処理剤がどんな成分を使用してるのかは自分で調べてね。。。
あ・・・
ちょい 話が逸れるけど
>カラーやパーマ剤に数%、加えてるとphが下がったり、
なんだか pHが下がるのが
良い事のように聞こえるよ???
pHが下がると染まりにくくなったり
明るくならなかったり・・・
パーマがかかりにくくなったりの
デメリットもかなりあるからね。。。
処理剤で薬剤のpHをいじると
カラーやパーマの反応が変わってしまい
計算しにくくなって弊害のほうが多いよ。
んで ブリーチ時のこれらの
プレックス剤の働きを説明すると・・・
まずブリーチでのダメージってのは?
ブリーチ剤の強烈なアルカリと
2剤のオキシの化学反応で
自毛のメラニン色素が
ガンガン破壊されちゃうってのと
同時にいくらかのS-S結合も
無理やり切断されて
システイン残基になったりして
バサバサになるんだね。。。
システイン残基っていうのは
パーマでいうとこのS-S結合が決断して
再結合できない 切れっぱなしのS ね。
ブリーチするとパーマがゆるくなるのは
このS-S結合の切断が原因だね。
ブリーチによるヘアダメージは大きく2つ
①メラニン色素やケラチンの破壊(空洞化)
②S-S結合の切断によりシステイン残基を作る
んで
コハク酸、ジマレイン酸、
マレイン酸(ジカルボン酸)とか
フマル酸などの架橋系の成分は
②のブリーチで出来たシステイン残基に
まぁまぁ強く 吸着(架橋)する
っていう仕組みなんだね。
ま いわば 切断された
髪のシステイン残基にくっつく
補強材みたいなもんだね!
ま〜 従来のよくある
そこらのトリートメントは
ただケラチンが入ってるだけで
出にくくするために強く表面コートしたり
浸透した成分同士がコンプレックスして
大きくなって、多少出にくくしたりとか
多少は髪のケラチンに
からみつくようになってるぐらいで
結局 持続性を高めようとすると
強い皮膜成分で表面コートが必要なんだね。
その 強い表面コートのせいで
結局は 髪を傷めちゃってたわけだ!
今まで 皮膜なしで持続するのは
天然のヘナぐらいだったしね・・・
従来のトリートメントと比べると
皮膜しなくても 持続性が良いので
ダメージも少なく良いもんだね!
ただ これらは酸性なので
濃度によっては薬剤のpHを下げて
脱色力を弱めてしまうという
デメリットもあるし・・・
ブリーチでアルカリとオキシで
自毛のメラニン色素をぶち壊すという
ダメージにはまったく関係ないからね。
システイン残基に吸着するっていっても
あくまで疑似的なケラチンみたいな成分だし
結合や同化する訳でもないので
ダメージが治る!?とか
ブリーチしてもノンダメージや
ダメージレスっていうのは違うからね!
>ブリーチで言うと
プレックス効果がある物の方が傷まない!?
と言う認識で有れば、
カラーやパーマ剤にもプレックス効果は
あったほうが良いのでしょうか?
傷まないのは 言い過ぎね(笑)
従来のインナー系のトリートメント成分より
システイン残基に架橋するので取れにくく
しっかりと補強してくれる感じなんだ。
だから、そもそも猫っ毛の外人さんの
ブリーチには絶大な効果があったんだよ。
んで 普通のヘアカラーの場合は・・・
ヘアカラー剤は ブリーチ剤ほど
強烈、凶悪な薬ではないので
S-S結合の切断をあまりしないので
架橋の効果は少ないんだね。
それに カラー剤が発色すると
インナー補強した感じになるので
効果もわかりにくいんだよね。
※ブリーチだけした時はかなりバサバサするけど、その後にダブルカラーで色素を補うと髪密度が上がるのでバサバサが改善されたりするでしょう。。。だからヘアカラーをすると色素が入るのでインナー補強がわかりにくいのだ。
んで パーマや縮毛矯正の場合は・・・
そもそも S-S結合を切るんで
効果が高そうだけど、
2剤前につけすぎちゃうと
2剤での再結合の邪魔になるしね。。。
んで 2剤の後でしちゃうと
アシッド剤のお話でもしたけど
イオンの関係でシステイン残基には
すでにいろんな物質がついてて
ブレックス剤の吸着はしにくいんだ。
プレックス剤は・・・
ブリーチで使用すれば
システイン残基も多いし
アルカリで吸着・架橋しやすいので
とても効果的である!
ヘアカラーの場合は
システイン残基が少ないので
あまり効果的ではない。
パーマ、縮毛矯正の場合は
2剤前は S-S再結合の邪魔になるし
2剤の後で使用したらイオンの関係で
システイン残基があっても
吸着しにくいのでまり効果的ではない。
このように考えたら良いと思うよ。。。
こういう処理剤は
つけりゃいいってもんではないので
まず その仕組みをよく理解して
使わないといけないよ♪
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