「パーマの時にどのタイミングでアルカリ除去をしたら良いですか?」
理美容室でパーマ施術をする時、多くの場合パーマの1剤はpH9前後のアルカリ性の薬剤を使用することが多いです。
髪や頭皮は弱酸性の状態が良く、強いアルカリ性の薬剤では溶解したり薬剤反応が強くなり過還元などのヘアダメージをしてしまう為、パーマ理論ではパーマでアルカリに傾いた状態を弱酸性に戻すためにアシッド剤や酸リンスという処理剤を用います。
が… 昔ながらのパーマ理論では1剤のテストカール後に中間水洗を辞めて、替わりに酸リンスやアシッド剤等で【アルカリ中和・除去】を行うようになりました。
この美容院のパーマ工程で行われるアルカリ中和?アルカリ除去?といわれるもの。実はこの酸リンスやアシッド剤と呼ばれる処理剤等で行われるアルカリ除去がパーマをかける上で大きな間違いの元だったのです!
パーマの中間での 酸リンスが間違いの元だ!
昭和の終わり頃から中間水洗の代わりに、パーマ2剤を塗布する前に酸リンス(アシッド、バッファー剤)をつける方法が登場したんだ!
昭和の頃はパーマの原理はまだほとんどわかっていなかった頃だし、理美容師さんにパーマ理論とかを教えてくれる人などもディーラーの営業マンさんとかインストレクターの元美容師さんとかだったしね。。。
場末のぢ〜ぢの 妄想によると… 当時は1剤なんぞ強いアルカリの薬品ばっかだし、還元剤なんぞチオグリコール酸とせいぜいシスどまり… でもアルカリは髪に悪い!程度の認識はあった。
んで正直言うと・・・多分だが当時の美容師連中は中間水洗が面倒くさかった部分もあり、営業マンや元美容師インストラクター等はアシッド剤と売りたいがために…
「シャンプー台で中間水洗しなくても、このアシッド剤とつければアルカリ中和が出来ますよ!」
ま〜中間水洗しないという若干の後ろめたさはあったけど(汗)いつもまにかこの2剤塗布の前に中間水洗は辞めて、アシッド剤や酸リンスでアルカリ中和・除去をするのが主流になったんだよね。
この2剤前のアシッド処理も、やってみると手触りも柔らかくてダメージも軽減されたような気がするし、中間水洗してたことに比べると『2液で締まる』って現象もすくなくなったしね。
で でもね・・・ この・・・
パーマ2剤前のアシッド処理が大間違いだったのです!
ブロム酸や過酸化水素水などのパーマ2剤を塗布して酸化する前にアシッド剤や酸リンスで酸性にしてしまうと、パーマの持ちが悪くなりヘアダメージも増えてしまうんです!
なぜ2剤前にアシッド剤をつけてはいけないのか!?
どうして?何故?酸リンスやアシッド剤を2剤の前につけてはいけないのか?
それにはまず最初に イオン化 を理解しないといけません。
イオン化ってのを理解するにはパーマの1剤(還元剤)から勉強するとわかりやすいです。
還元の化学式 RSH ⇄ RS- + H+
これを見た事ありますか? ま〜化学式アレルギーの方も多いのでわかりやすく説明していくと、、、
パーマの1剤の還元剤には、イオン化されたものとイオン化されていないものがあります↓
チオグリコール酸でもシステアミンでもpHが高くアルカリ性になるほど還元剤はイオン化されます。
イオン化というのは、還元剤(RS)と水素(H)が目にもとまらぬ速さで切れたりくっついたりを繰り返している状態なのです↓
パーマにしろストレートパーマや縮毛矯正にしろ、このイオン化された還元剤が髪の毛のS-S結合を切断することが出来るのです↓
パーマやストレートパーマや縮毛矯正の還元剤は、このイオン化されたものしかS-S結合の切断は出来ません!
だからスピエラやGMTは酸性や中性でもある程度イオン化されてる還元成分がありまし、チオやシス、システアミンなどは酸性などではイオン化された還元成分はほとんど無いという事なんですね。
このイオン化をいうのが理解できたら、2剤の酸化を考えていきましょう。
パーマでのS-S再結合率をよくするためには…
まずパーマの酸化とはどのように行われているのか?を解説すると…
還元剤で切断したシステインで水素がくっついたもの同士があります↓
※還元剤(RS)がくっついてるのはミックスジスルフィドといって再結合はできません。
システイン(S)に水素(H)がくっついてるものに、2剤の酸素(O)が反応し…
水素(H)を奪いとり水(H2O)になり、水素(H)を奪われたシステイン同士が再結合します↓
これがパーマやストパーの2剤での酸化反応の仕組みです。
んでね… 実はここでもイオン化してるかしてないかの問題があるんです。。。
還元剤で切断されたシステインをひとつだけでみていくと↓
アルカリ性になってる場合はシステイン(S)と水素(H)が切れたりくっついたりを繰り返して動いてる状態です↓
この状態だと2剤の酸素(O)がくると水素(H)が外れて、S-S再結合の反応がとてもしやすいんですね!
だけど、2剤の前にアシッド剤や酸リンスで髪を酸性状態にしてしまうと↓
髪のシステイン(S)と水素(H)がくっついて離れにくくなってしまうため、S-S再結合がしにくくなってしまいます。
こんな理屈で、パーマの2剤の前にアシッド剤や酸リンス等を塗布して酸性にしてしまうと、1剤で切断したシステインが再結合できず【切れっぱなしのシステイン】が増えてしまい、髪の毛がより傷んだり持ちが悪くなってしまうのです。
ちなみに最近流行りのスピエラやGMTを使用する酸性パーマや酸性縮毛矯正・ストレートパーマなどでも2剤の酸化不足が問題視されてますが、その一つの要因がこの酸性でイオン化していないことです。
髪の毛はアルカリ性になると良くないのはわかるのですが、パーマ工程でアルカリ中和、除去するのは必ず2剤での酸化処理が終了してからにしましょう!
またDO-Sでは、よりS-S再結合をよくするために…
なんと、、、2剤の効果を最大限にする為に、pH8のアルカリ性のブロム酸の2剤を販売してます↓
DO-Sブロム6
pH8、ブロム酸6%濃度のパーマ酸化剤。pH8のアルカリ性とイオンごみ除去添加剤で安定した酸化能力を発揮します。薄めずにそのまま使用ください。
ご購入は
↓
また2剤処理後は本当にアルカリ除去の出来るアシッド剤の使用をお勧めします。
↓
カラーやパーマのヘアダメージにはアルカリ中和、除去するのが大切!
DO-Sアシッド
本当にアルカリ中和が出来るのは これだけかも?こんなアシッド 見た事も聞いた事もない!
pHが5程度、酸度80mlの酸性リンスです。
普通のアシッド剤は pH2~3で 酸度は10ml程度…こんなんで アルカリ中和なんか出来んの???
ブリーチ・ヘアカラーの後処理、パーマ・縮毛矯正の後処理、pH5だから、過収斂もしない。
でも 酸度が高いのでアルカリの中和能力には自信あり!ちょっとこんなアシッド剤は貴重です♪
キアラーレDO-Sシャンプー500ml
どS美容師オリジナルブレンドのシャンプーです。
お勧めポイントはちゃんと洗えるシャンプーであること!
髪の内部に残留しやすいパーマ・カラー・矯正などの薬品を取り除いていくのに効果的です。頭皮の汚れもキレイに落としてくれます。
DO-Sオリジナルのパーマ剤はこちらの記事をご覧ください。
↓
美容師が作った「場末のパーマ屋」オリジナルのDO-Sパーマ剤たち
コメント
[…] パーマの中間での 酸リンスが間違いの元・・・ […]
じいじさんこんにちは。じいじさんのシャントリとハナヘナを使い始めてもうすぐ10年近くなります!
良さは今更言うまでもなく、「私おばさんですけど、この天然のツヤと、軽いのにコシのある髪の毛を見てください」とみんなに言いたいぐらいです笑
さて質問なのですが、ハナヘナのナチュラルを1〰️1.5ヶ月に1度セルフで全頭にしています。この時にギシギシ感を軽減するためにじいじさんのオイルを数滴垂らしたものを塗っています。
使うオイルですが、スリークオイルと普通のDo-sオイル、ハナヘナに入れた時違いありますか?
Do-Sシャンプー愛用者の美容師です。
シャンプーの使用方法についてお聞きしたいのですが
(こちらの商品のことはよく知っています)
お客さんもDo-Sシャンプーを使ってますが、とても髪が細い方で
カラーとパーマをしています。
パーマは応力緩和パーマでダメージを抑えて、アシッドも使っているので
さほどダメージはないのですが
日々のシャンプーで、洗う際のゴシゴシ擦る摩擦のダメージもバカには
できないのじゃないかと思いまして
例えば、泡立て用のスポンジ等で泡立てたDo-Sシャンプーを
髪全体に塗布してしばらく浸け置きして
擦らずにそのままシャワーで流す、というのは
”シャンプー”や ”洗髪”として有効でしょうか?
個人的にもサロンワークでは習慣的にお客さんに当たり前のように
ゴシゴシ洗っていて、特にカラー後は髪の細い方だと
『大丈夫かな?』と感じています。
それで(洗い方で)傷んでるのか、加えてちゃんと洗えているのか
目に見えないものなので、自信を持って言い切ることができません。
個人的には、完璧に洗うのか、傷ませない方を取るのか
優先順位をお客さん自信で決めてもらうのがいいと思っているのですが、、、
あと、シャンプー剤をつけて泡立てたら、シャワーで流すまでに
”最低これくらいは置いたほうがいい”時間はありますか?
細かい質問ですいませんが、またお時間のある時に
ご返答ください。