ブリーチ毛に縮毛矯正・ストレートパーマするにはどうすればいいですか?

真実の毛髪ダメージとは?

ブリーチ毛、ハイトーン毛の癖毛の方になんとか縮毛矯正をかける方法はありますか?

GMTやスピエラの酸性ストレートならブリーチ毛でも安全に施術できますか?

ノンアルカリ・ノンアイロンの髪質改善ストレートエステならブリーチ毛でも傷めずに縮毛矯正できるのは本当ですか?

細くて柔らかい猫っ毛さんでハイトーンの毛染めをしてる方に綺麗にストレートパーマをする方法を教えてください。

ブリーチ毛にGMTで弱酸性縮毛矯正をしたいのですが、絶対にビビり毛にならないような薬剤や施術方法はありますか?

 

などなど… 最近よく理美容師さんから質問やお問い合わせをいただくのが↓

ハイトーンのカラー毛や明るいブリーチ毛に、ヘアダメージさせないで綺麗に縮毛矯正やストレートパーマをする方法や薬剤を教えて欲しい!

 

っていう感じなのですが、、、

 

そりゃ今の美容業界には、ダメージレス・ノンダメージが可能な弱酸性縮毛矯正とか、どんなに激しいダメージ毛でも施術可能な髪質改善ストレートパーマとかもあるらしく(汗)ブリーチ毛でも安心・安全に縮毛矯正が可能だというメーカーさんも多いのですが…

もしもホントにそんな薬剤や施術方法があるなら、こちらこそ教えて欲しいもんです(汗)

ブリーチ、ハイトーンカラーリングのヘアダメージとは?

まず最初に、明るめの毛染めを初めてした方にアンケートを取ると、一番多くの方が感じるのが「初めて毛染めをすると髪の櫛通りが悪くなり、ひっかかりやすく髪のなめらかな滑り感が無くなった。」

これはブリーチや明るく染めるハイトーンカラーリングなどを行うと、髪の表面のキューティクルのすべりをよくする18-MEA(メチルエイコサン酸)が1回のブリーチで全て消滅して再生不可能になってしまうので、髪の表面のすべり感がすごく悪くなるんだよね。

毛髪の大切な表面膜 18-MEA

 

そして髪の内部では、ブリーチ剤(脱色剤)は強烈なアルカリ剤と酸化剤のオキシドールの化学反応で髪の毛のメラニン色素を破壊しまくるものなので、アルカリでケラチンタンパク質が溶解(とける)してダメージホールが激増しヘアダメージは半端ないです。

ヘアカラーリングの仕組みとヘアダメージの原因とは?

 

また最近ではブリーチ剤に活性ケラチンと呼ばれるジカルボン酸やマレイン酸、ジマレイン酸などのプレックス剤を混ぜて施術すると髪が傷まないような商材がいろんなメーカーさんから登場してますが…

プレックス剤がダメージホール部分を埋めてダメージが少なくなったように感じますが、明るくブリーチした分だけメラニン色素の破壊やアルカリ溶解による髪の損傷はちゃんとありますのでノンダメージ・ダメージレスになる訳ではありません。

髪質改善、酸熱トリートメント、プレックス剤等はどんな仕組みなの?

※ダメージホールを埋めて一定期間はダメージを感じないですが、シャンプーしてるといずれ取れてしまうので根本的に髪が傷まない訳ではありません。

ストレートパーマ、縮毛矯正のヘアダメージとは?

昨今、ストレートパーマや縮毛矯正では『ノンアルカリ』『酸性〜弱酸性の還元剤』『ノンアイロン』や髪質改善系メニューではグリオキシル酸などを配合して髪をダメージさせない、ブリーチ毛でも縮毛矯正が可能などを謳うメーカーさんが増えています。

ただね… プロの理美容師さん向けのストレートパーマ、縮毛矯正でのヘアダメージの原理原則でいうとね…

弱酸性やノンアルカリだろうがアイロンをしようがしまいが、癖毛を伸ばすために髪のケラチンの側鎖を還元剤で切断し、形状を変えて再結合させるという原理原則は不変ですし。

ストパーや縮毛矯正でのヘアダメージの多くは、ケラチン側鎖を切断することや、がっつり切断した後で完璧に再結合できずにランチオニンやシステイン酸などの切れっぱなしのシスチンが残ってしまうことなんですね。

詳しくは↓

ビビり毛等ダメージ毛激増中!失敗しやすいストレートパーマ・縮毛矯正

理美容室メニューで1、2を争う髪を傷めるメニュー

ハイトーンのブリーチ・・・強烈なアルカリとオキシドールでキューティクル部分の髪の滑りをよくする18-MEAを根こそぎ崩壊させ手触り櫛通りを悪くし、内部ではメラニン色素を破壊しケラチンを溶かしダメージホールだらけにします。髪が濡れてる時にテロンとしたらはハイダメージの証。

しっかり癖を伸ばす縮毛矯正・・・酸性、ノンアルカリであろうが、癖毛をしっかりとストレートにするには髪のケラチンの側鎖結合を沢山切断し、形状変化後に完全とは言えない再結合をさせるのは間違いないので、ブリーチと共に理美容室で1、2を争うダメージの多いメニュー。

ここ数年『クセのあるブリーチ毛の方でもツヤサラのストレートヘアに出来る酸性縮毛矯正』なんて謳い文句の薬剤や処理剤、施術システムなどが多く登場してます。

現場の理容師、美容師さんたちも、もしかしたら最新の弱酸性・髪質改善系の縮毛矯正薬剤&システムならダメージレスでブリーチ毛やハイダメージ毛でも今以上に傷めずに施術できるのかもしれない?な〜んて夢見て行う方も結構多いんですね(涙)

でもね・・・

実際は、美容室で仕上がった時はインスタ映えするようなツヤサラストレートになったとしても、本人がシャンプーするとテロテロで櫛も通らず、ブローしたらボサボサ、ジリジリの大変な状態になってしまったりします。

18-MEAを完全破壊し、脱色してダメージホールだらけにするブリーチとケラチン側鎖を切断し、切れっぱなしのケラチンをほったらかしにしてこれまたダメージホールを作ってしまう縮毛矯正を両方して髪が傷まない訳はありません。

だからブリーチ毛でも出来る縮毛矯正というより、そもそも両方することが可能なのかどうか?を判断するというのが重要なんですね。

ブリーチと縮毛矯正の両方するのが可能な髪質とは?

ここでは一般的な12レベル以上でブリーチされてたり、ハイトーンカラーを繰り返し褪色してブリーチしたのと同じような状態になった方等と、縮毛矯正ではグリオキシル酸のみや髪質改善メニューなどでおこなってる【縮毛矯正モドキ】ではなく、ちゃんと還元剤を使用してある程度のクセ毛をストレートにする縮毛矯正という条件で説明します。

※同日施術でなく日数を開けてても、ブリーチと縮毛矯正の両方を施術した場合です。
※ダブルカラーなどで暗くなってる場合でもベースでブリーチされてる場合は今回の条件に該当します。

◎細くて柔らかい猫っ毛さん
このような髪質の方はクセ毛の強さを問わずブリーチと縮毛矯正の両方をするのは絶対に不可能です!猫っ毛の方ならブリーチだけ、縮毛矯正だけの一つだけでも深刻なヘアダメージを起こす場合も多いです。

◎普通毛〜太くて硬い髪質でクセが強い髪質の方
細毛・軟毛でなくてもクセが強い方で12レベル以上にブリーチしたある方は縮毛矯正でしっかりと伸ばす還元剤を使用することが出来ないので両方するのは不可能です。

◎普通毛〜太くて硬い髪質でクセが弱い髪質の方

1回の脱色で出来るぐらい(15レベル程度?)までの明るさのブリーチで、クセ毛もあまり強くなくゆるい縮毛矯正で良い場合なら両方の施術が可能な場合もあります。(同日施術はダメ)

ただ、髪が濡れてる時はテロンとして乾くとボサボサになりやすく、指通りや櫛通りが悪くひっかかって自分でスタイリングするのがかなり難しくなる場合が多いので、セルフでのスタイリングスキルの高いお客さんじゃないとホームケアに苦労してしまうケースも多いのでここらへんをよく打ち合わせておきましょう。

 

簡単に言うと、、、

ブリーチと縮毛矯正の両方をするには

しっかりとした髪質で ゆるい癖毛の方のみ、

家庭での手入れやスタイリングは大変になるけど

なんとか可能 って事ですね。

 

 

昨今、インスタ映えとかといってブリーチと縮毛矯正の両方を、「俺はこんなに難しい技術でもこんなに綺麗に出来るんだぜ!」な〜んていう【腕自慢美容師】さんが多いような気がします。

その時はプロのスタイリングで美髪に見せるのは簡単なのですが… そのお客さんが家に帰って自分で本当に綺麗にブロースタイリングできるのか? シャンプー後の手入れは大変じゃないのか? 数ヶ月後もその綺麗は持続するのか?

素人であるお客さんはブリーチと縮毛矯正なんて両方するのは簡単な話だ! ぐらいに誤解してる方も多いので、じっくりカウンセリングして悲劇のビビり毛などにならないように注意して施術しましょうね。

 

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