2010/11/17だからもう13年近く前の場末のぢ〜ぢのブログ記事を読んでみて
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これなんて pH5の酸性チオからスピエラで還元してアルカリのシステアミンとチオのハイブリッドでエアウェーブかけていたんだよね〜
これ約13年前だよ(笑)今なんてスピエラは廃盤になっててGMTしか作ってないしね。
細くて柔らかくて猫っ毛で10レベルのヘアカラー毛に大きめのふんわりウェーブ…美容師的にはあんまやりたくないパーマでしょ!
でもこの頃から、スピエラやGMTは還元剤というより還元添加剤って感じの扱いなんだよね。。。
んじゃ 今日の読者さんからの質問ね
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先日はスピエラやGMTのチオ換算等の質問にとてもわかりやすい解説をありがとうございました!
ただ、ひとつわからないところがありまして、解説の中で本来ならスピエラやGMTはpH3.5〜4付近の酸性が最も還元力を発揮するpH領域だと言われてるんだけど、、、とありますが、スピエラやGMTのpkaはそれぞれphが6.9や7.8とありますが、どのように解釈すればよいでしょうか??
それと、スピエラやGMTは油なので、phが存在しないとよく書いてありますが、基剤に混ぜる際にスピエラやGMTの量や濃度によって基剤のphはかなり変わると思った方がいいですか??
また、健康毛やダメージ毛でスピエラやGMTを使う際は、その時の髪の状態によって髪のphが違う状態だと思いますが、それも基剤の反応するphが変わると思った方がいいですか??
何度も質問ばかりで申し訳ないですが、よろしくお願いします!
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この質問記事だね
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チオ換算(TG換算)って何?酸性ストレートのスピエラ・GTM
スピエラやGMT関連だね〜
ちょいと回答の順番が変わるけど。。。
>それと、スピエラやGMTは油なので、phが存在しないとよく書いてありますが、
例えばうちのGMTは66.6%の水溶液なのでちゃんとpHはあります。他社のスピエラやGMTでも水溶液なのでpHはあります。スピエラやGMTなら大体どこもメーカーもpH4付近が多いんじゃないかな?
>基剤に混ぜる際にスピエラやGMTの量や濃度によって基剤のphはかなり変わると思った方がいいですか??
これはスピエラやGMTのpH、酸度と基材のpH、アルカリ度によって当然変わるよね〜。
>ただ、ひとつわからないところがありまして、解説の中で本来ならスピエラやGMTはpH3.5〜4付近の酸性が最も還元力を発揮するpH領域だと言われてるんだけど、、、とありますが、スピエラやGMTのpkaはそれぞれphが6.9や7.8とありますが、どのように解釈すればよいでしょうか??
ごめんごめん、ちょいと場末のぢ〜ぢの書き方がまずいよね・・・(笑)
これはスピエラやGMTを単品で使用した場合の話で、中性付近になるとシステアミンなどを足したほうが強い還元力を発揮するでしょ。だから、本来ならスピエラ、GMTを単品で使用する場合はpH3.5〜4の酸性が最もスピエラ、GMTの還元力を発揮するpH領域だ という意味だね。
ま〜わかりやすく例えたらね。。。髪質やダメージ具合で数値はまったく変わるけど、とある髪だと仮定するとね
チオやシステアミンと、スピエラ・GMTと、それらのハイブリッド還元力をpH4、7、9で比較したとするとね・・・
チオグリコール酸やシステアミンなら
pH4 = 1 → pH7 = 25 → pH9 = 100
こんな感じに、酸性だとほぼかからないけど、アルカリ性になるとすごく強くなるんだよね。
同じような髪だと仮定すると、スピエラやGMTなら
pH4 = 18 → pH7 = 20 → pH9 = 10
ぐらいの感じかな〜?
んでたとえば、システアミン、チオの薬剤にスピエラやGMTをトッピングしたのハイブリット薬剤だと・・・
pH4 = 15 → pH7 = 30 → pH9 = 80
混合比や髪質により違いはあるけど、だいたいはこんな感じになる場合が多いと思うんだよね・・・
そう、、、これらを比較すると、pH4の酸性領域だとスピエラやGMTの単品のほうが還元力が強いし、スピエラのpkaであるpH7の中性付近だとハイブリッドのほうが還元力が強いんだよね!
だから、そもそも還元力が弱すぎるスピエラ、GMTを中性付近でスピエラやGMTだけの単品で使用するメリットなんてほぼ無くて、これらを単品で使用するのは酸性領域ってことになるんだよね。
- 水で濡れるだけでテロンテロンになるようなハイダメージ毛なら、pH4程度の酸性の還元剤でないと危険なので、こういう場合はスピエラやGMTを使用したほうが還元力を発揮する。
- 中性程度でも大丈夫な髪なら、スピエラ・GMTだけじゃなくシステアミン等の他の還元剤を混ぜたほうが還元力を発揮しやすい。
あと、pkaのお話をするとね。。。
そもそも酸性でも還元力があまり落ちなく、還元力もかなり弱いスピエラやGMTなので、pkaは大した問題ではない。
pkaってのは薬剤は半分イオン化して働きやすくなった状態の話なんだけど、薬剤が働きやすくなって還元力は増えるんだけど、そもそも弱い還元力で酸性でも還元力のあるスピエラやGMTなら大した差はないんだよね。
これ美容師さんならわかると思うけど、チオグリコール酸の矯正剤だと、pH8 と pH9 の薬剤を比較すると還元力はすご〜く変わるよね。
例えば、ある髪質でのチオの還元剤の場合だとすると…
pH8 = 70 → pH9 = 100
そう、pHが1変わっただけで還元力の差は、30とかすごくあるんだよね。
これがスピエラ、GMTだとすると
pH6 = 19 → pH7 = 20
そう、スピエラやGMTの場合は、pHが1ぐらい違っても、そもそも還元力自体が弱い事もあり還元力は1ほど?って感じでそんなに変わらないんだよね。
>健康毛やダメージ毛でスピエラやGMTを使う際は、その時の髪の状態によって髪のphが違う状態だと思いますが、それも基剤の反応するphが変わると思った方がいいですか??
これも還元剤や基剤の酸度やアルカリ度によって変わるのは間違いないけど… そもそもスピエラやGMTの場合は薬剤のpHなんてさほど気にする必要はないよ!
まず、健康毛〜ミドルダメージ毛のスピエラやGMTの酸性縮毛矯正でいうとね、pHの少しの違いでの還元力の差なんてクセ毛の伸びにはほとんど関係なくてね(汗)
結局、クセが伸びるか伸びないかは、水抜きアイロン次第だからね!
例えば、普通毛にスピエラ・GMTの酸性縮毛矯正をする場合で癖を伸ばすのに100ptの力がいるとして… 薬剤の還元パワーが30ptで、水抜きアイロンのパワーが70ptぐらいだったりするんだよね。
んで、君の悩んでるような薬剤のpHでスピエラ、GMTの還元力が少々変わって、薬剤の還元パワーが28ptになったり32ptぐらいになったとしても、どうせ水抜きアイロンで調整するので問題はないんだよね。
それにね、、、
酸性のスピエラやGMTでpHで還元力が少し変わったとしても、その差なんてわからないでしょ!? だって、酸性の縮毛矯正剤で【還元テスト】なんて不可能だからね(汗)
実はスピエラやGMTでビビり毛になったりなど、酸性縮毛矯正はトラブルが多く危険だと言われてる大きな要因がこの【還元テスト】が出来ないってのと【水抜きアイロン】での還元暴走なんだよね。
例えば、ダメージ毛で癖を伸ばすのに60ptの力が必要なのに【還元テスト】ができないので知らず知らずに40ptも還元して、どのくらい還元できたのかもわからずに【水抜きアイロン】で80ptのパワーを加えてしまい合計120ptものパワーで取り返しのつかないビビり毛にしてしまったりするんだよね。
あ・・・ごめん 話が逸れちゃったけど・・・
健康〜ミドルダメージの髪にスピエラ・GMTを酸性領域で使用する場合は、君が気にしてる還元剤や基剤のpHによる還元力の差なんて、さほど気にする必要はないんだよね。
あとね、ハイダメージ毛にスピエラ・GMTをpH6以下の酸性領域で使用する場合はね・・・
この場合は、何故?pH6以下の酸性領域の還元剤を使わないといけないのか?これをよく考えないといけないんだよね。
これは、中性の水で濡れただけでもテロンテロンに軟化しちゃうような凄く傷んじゃった髪にアルカリなんて髪の毛溶けちゃって御法度でしょ!
pH7の中性の薬剤でもテロっと軟化、膨潤しちゃうような髪ならpH6以下の酸性領域の還元剤じゃないと薬剤つけるだけで髪の毛崩壊しちゃう可能性があるからなんだよね。
酸性じゃないとダメな人 = 濡れただけでもテロテロのハイダメージ毛
そう、、、健康毛〜ミドルダメージ毛の人らはどうせ【水抜きアイロン】でくせを伸ばすので、中性のハイブリット薬剤で出来るだけ還元したほうが【水抜きアイロン】での失敗も減少し安全性が高くなるので、わざわざ難しい酸性領域の薬剤なんて使用しないほうがいいからね。
んでね・・・
ここで冷静に「酸性は髪に良い、アルカリは髪に悪い」な〜んてイメージに踊らされないでプロの美容師として考えてごらん・・・
中性の水で濡らしただけでテロンテロンになっちゃうような、軟毛、細毛、猫毛やブリーチ、ハイトーンカラー、縮毛矯正、デジパー等で超ハイダメージ毛の方が…
無理して酸性ストレートパーマ(縮毛矯正)をしても、まともに自分でケアできるヘアスタイルになると思う???
ま〜ここらは美容師さんの判断次第だけど、場末のパーマ屋的にはこんな超ハイダメージ毛にストレートパーマ・縮毛矯正は行わないという考えなんだよね。
だからDO-Sではスピエラは廃版になったけど、GMTは中性〜弱アルカリ性でシスアミやチオにミックスして使用するようになったんだよね。
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